letter for you...

□21通目
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pipipi…
ガチャン

「ん…っ」


昨日にテストを終え、今日テスト返却をする迄の束の間の休息。
だけれど俺はテスト前の一週間と変わらず、普段より短い睡眠だけで目を覚ました。


「ふ、あ……」


時計を確認すると、朝の6時を示している。いつもの俺だったら、後1時間はベッドの中だろう。
でも、今日は学校に行ってしなくちゃいけない事がある。








着替えてリビングに行くと、母さんとリボーンが驚いた顔をしていた。
(リボーンはあまり表情は変わってなかったけど、一瞬動作が止まってた)


「…今日はもっと寝てるかと思ってたぞ。まあ、寝坊するよりは良いけどな」

「そうね。リボーン君に聞いたのだけれど、此処のところは毎日テスト勉強してたんでしょう?まだ疲れてるんじゃないの?」

「うん…でも、今日は学校に行って、する事あるからさ…」

「あら、そうなの?」


母さんの確認に曖昧に笑って、俺はダイニングテーブルに着く。目の前のリボーンから視線が突き刺さるけど、素知らぬ振りだ。


「お前、今週は日直とかでも無かっただろ。テストも昨日終わったんだ。学校に朝早く行ってする事なんて有るのか?」

「あー…まあ、個人的な用事だけどな」


休み時間でも、家でも出来なかった事。
内容には触れず、言葉を濁したままで俺は会話を終了させた。






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