letter for you...
□4通目
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週は明けて、月曜日。
いつもなら起こされなきゃ起きない所を、俺は目覚ましがアラーム音を放つよりも早くに起きた。
それでも当たり前の様に母さんもリボーンも既に起きていて、「お前が早く起きるなんて、今日は槍でも降るかもな」と驚かれた。
「…毎日起こされる度に銃を向けられてたんじゃ、たまったもんじゃないからな」
「………そうか」
読心術を心得ていると言う彼は、俺が本心を言った訳では無い事を読み取ったのだろう。
俺の心を覗こうとする様に、黙って俺の逸らした瞳を見つめていた。
ーーー本当は、自分がこんなに早く起きた理由なんて分かってるんだ。
先週下駄箱に入れられていた、俺宛の手紙。
その送り主からの、俺が書いた手紙への返事が来ているはず。
直感めいた願望を悟られない様に、俺は朝食の並べられた食卓についた。
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余裕を持って登校し、少し胸を緊張に高鳴らせながら下駄箱を開けた。
「………え、」
そこには前回に比べると一回り以上も大きく、厚みを持った封筒が入れられていた。
前回と同じ様に手のひらサイズの手紙が入れられていると思っていた俺は、持ち上げた物の重さに目を見開いた。
「……何が入ってるんだ?」
人の多くなって来た生徒玄関。
このまま此処で突っ立って邪魔になっている訳には行かないだろう。
そう考えた俺は、取り敢えず靴の上に乗せられていたそれを脇に抱えて教室へと急いだ。
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