letter for you...
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かたんっ
「……あれ?」
下駄箱を開けると、俺の靴の上に見慣れない物が乗っていた。
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いつも相変わらずのダメツナっぷりで、クラスの皆からお笑い種の俺だったけど、昨日はそれが一段と酷かった。
……まぁ、そりゃ一昨日にあんな事あったら、笑い者になるのも仕方ないかも知れないけど…っ
そもそも、いきなり「お前をマフィアのボスにしてやる」とかいうあの変なリボーンとかいう赤ん坊が悪いんだ。
死ぬ気弾とか意味の分かんない物を撃ってきて、パンツ一丁で学校のアイドルの笹川京子ちゃんに告白させるし。
…でもまぁ、持田先輩との勝負で勝ったら皆に認めて貰えたし…何より、京子ちゃんと仲良くなれた。
そこだけはまぁ、感謝してやっても良いかな、と思う。
そんな事を考えながら、今日も遅刻ギリギリで校門をくぐり、生徒玄関にある自分の下駄箱を覗いた時だった。
上履きの上に、見慣れない“それ”があるのに気が付いたのは。
“それ”とは、他の奴の下駄箱にあったとしても、俺には一生縁が無いだろう物。
所謂、ラブレター、と言われる物と思しき手紙だった。
キーンコーン…
予鈴の鐘に固まっていた俺は意識を取り戻すと、その手紙を掴んで靴を履き替え、乱暴に下駄箱を閉めて階段を駆け上がった。
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