七日間のキセキ。
□思い出ペンダント
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ガタンガタン、ガタンゴトン
「あ〜、楽しかった!!」
帰りの電車から降り立ったプラットホーム。
前方から射す光は、既に高度40度も無い。
「羚ちゃん、結局何も取れなかったじゃん」
「う、うるさい!大体なんでツナが取れて俺が取れないんだ!!」
山本と別れた後、リベンジと言って再びUFOキャッチャーに向かった俺達。
後3回だけ、とやったソレで何も取れなかった羚ちゃんに対し、俺は小さなぬいぐるみを1個ゲットした。
「だからコレあげるって。俺、こういうの要らないしさ……」
「俺はキャッチしたかっただけなの!別に景品が欲しかった訳じゃない!」
口を尖らせ先を行く彼女は、相当ご立腹の様子。
俺は溜め息を吐いて、その背を追う。
「…分かったよ。また今度お小遣い貰った時に行こう」
「ホントに?」
「うん、」
頷くと、途端に機嫌の直る羚ちゃん。
やっぱり彼女には笑顔が似合うと思う。
――ちょっと、単純過ぎる気もするけど。
「羚ちゃん、帰る前に公園寄ってかない?」
「え、なんで?」
いつもランボを遊ばせている公園。
もうそろそろ日の入り掛ける時間帯だからか、他に人は誰一人居ない。
――まぁ、だから寄っていきたいんだけど。
「時間掛かるんなら、家じゃダメなのか?――日が沈むまでに帰らないと、「リボーンの事なら、俺だけ怒られるから」…分かった」
「じゃあ、羚ちゃんは此処に立って」
滑り台の前へ移動する。
「此処?」
「うん。じゃあ、目を閉じて、手を水汲むみたいにして前に出して、」
指示通りに彼女がしてくれた所で、
「……、俺の事に、マフィアの事に関わらせちゃって、ゴメン。」
君に言う。
今の俺の気持ち。
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