七日間のキセキ。
□高鳴る鼓動
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10時少し手前。
学校がある日よりも早く起きた俺は、家に居てもソワソワするだけだったから、早めに羚ちゃんと待ち合わせしている駅前広場に来ていた。
「……でも、ちょっと早過ぎたかな…?」
此処に着いてから、既に1時間。
まだ約束の時間までには30分もある。
朝ご飯も食べて来た。
歯磨きもして、
気休め程度だけど、髪もセットした。
着て来たのは、今一番お気に入りの服。
朝ご飯を食べずに来るだろう羚ちゃんの為に、不器用ながらもサンドイッチを作ってカバンに入れてある。
お昼はモール内のカフェで取る予定。
今回は羚ちゃんへのお詫びなはずなのに、凄く楽しみにしている俺。
もしかしたら彼女より俺の方が楽しみにしてるんじゃないか、と思えてしまう。
「早く時間にならないかな、」
時計の針は、まだ全然動かない。
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