七日間のキセキ。

□膨らむ想い
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柔らかな光が、

閉めていたカーテンの隙間から差し込む。




「ん、」




覚醒し始めた頭をゆるりと振って、

外と中を遮る透明を開けた。




すると、

窓から入り込む爽やかな風。




少しひんやりとした空気は、

はっきりしていなかった意識を呼び起こす。





「……良い、天気…」



絶好の、

お出掛け日和。























「――10時30分…だっけ、」


壁掛け時計の針は、約束の時間の2時間前を示している。




昨夕、ツナからお出掛けのお誘いを受けた。

行き先は、隣町のショッピングモール。

待ち合わせ場所は、並盛駅前広場。


3駅ほど電車に乗って行くのだが、大抵の並中生は並盛商店街で買い物を済ませてしまうらしく、並中の人はあまり見掛けないとの事。


暗に――
女子である俺に、らしく振る舞って良いという心遣いなのだろう。



(そんな事されるから、もっとこの想いが大きくなってしまうんだよ)



そう考えているなんて、きっとツナは知らないんだろうな。


だってツナは、俺の事を男だと思ってた。

男みたいな俺は、告白された経験は"女子から"しかない。


「カッコイイ」

なんて言われた事は有れど、

「可愛い」

と言われた事は無い。


異性として意識されないのは、まぁ、仕方ないとも思う。

こんなにも俺は、"男っぽい"から。












―――でも、












好きな人には、







ツナには、










『"女の子"だ』





って、思われたいんだ。




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