七日間のキセキ。

□救出作戦
2ページ/3ページ




「よし、決行は明日の午前九時だ。分かってんだろーな」

「ハイッ!」
「おぅ!」
「ぅ、うん…」

リボーンの確認に獄寺君、山本、俺の順で応える。

ちなみに、リボーンの言う"決行"とは、今まで話していた『羚君救出作戦』を行うという事である。




『羚君救出作戦』


―――文字通り、人質となっている羚君を奪還するための作戦。

内容はこうだ。


「ツナが囮になって敵の注意を引き付けてる間に、獄寺か山本で羚を連れて逃げるんだぞ」


うんうん、そうそう―――って、


「リボーン!勝手に俺の心読むなよ!!」

「え〜、だって読者に説明したかったんだもん」

「"だもん"、じゃねー!!」


「十代目…?リボーンさん……?」
「ツナ、小僧、どうかしたか?」


「ん、ちょっとな」

「ちょっと、でも無いよ!リボーンが"読者"とか言うから余計ワケ分かんなくなるんだよ!!」


あぁーもうっ!!


頭をガシガシと掻いた。
っていうか、そんな事はどうでも良くて!



「結局、獄寺君と山本のどっちが羚君を助けに行くんだよ!?」

今のままだと、大ざっぱ過ぎて明日になってから揉めそう!


「俺、十代目の補助に回ります!」

ハイッ!と手を挙げて言う獄寺君。

うん、やっぱり言うと思ってたんだよね…。


「獄寺は羚の所に行った方が良くねーか?」

山本の言葉に、獄寺君が途端に不機嫌になる。

「テメー、十代目は右腕である俺g『そうだな。獄寺、お前が羚の救出に迎え』


ピシッ


そんな効果音が聴こえてきそうだった。


「リ、リボーンさん、何でですか!?」

「山本に聞け」


まさかのリボーンの「山本に聞け」発言で、獄寺君は更に固まってしまった。


(リボーン、獄寺君が山本苦手なの知ってて楽しんでる…)

どんなに頑張っても赤ん坊にはそぐわない、黒い黒い笑み。

それは、リボーンと出会ってからお馴染みの日常だけれど。

(やっぱ怖いもんは怖いよな…)

1人、納得した。




.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ