七日間のキセキ。
□居場所
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俺が話し終えた後。
『………』
当たり前の様に、沈黙が訪れた。
「――……冗談……って訳じゃない、んだよな?」
山本の確認する言葉まで。
「あぁ。冗談なんかじゃない。
俺だって、未だに信じられて無いけどな」
苦笑いする俺。
と言うより、苦笑いするしかなかった。
「羚、」
「…ん?」
リボーンの顔は、見えない。
「お前は、元の世界に戻りたいか?」
ゴクリ、と何処からとも無く音がした。
「帰りたいさ」
これは本音。
幾ら周りが優しくしてくれようと、疎外感を感じるのに変わりなくて。
周囲が笑い声をあげる度に、自分に笑い合う友達が居ない事を知る。
ツナや居候させてくれている奈々さんには悪いが、この世界は決して良い居場所とは思えなかった。
俺には他に、
本当の居場所があるから。
俺には他に、
本当の家族や友人が居るから。
俺には他に、―――――
「解った」
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