七日間のキセキ。
□涙と弁当
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「10代目!お怪我はありませんでしたか!?」
「う、うん。大丈夫…」
俺の目の前で広げられる、やりとり。
心配してくれる友達。
心配かけまいとして、答える彼。
それは全て相手を思いやっての行為で。
利害なんて物は、関係なくて―――
「オイッ!
テメー、10代目、を……」
俺に掛けられた刺々しい声は、何故か尻すぼみになった。
それに不快感を感じ、眉を寄せてそちらを見る。
着崩した制服の下から赤いTシャツが覗く彼は、俺を見て、俺以上に眉を寄せていた。
それは彼だけでなく、ツナも、そしていつの間に居たのか、スポーツマンらしい長身の男子もだった。
―――しばらく静寂の時が流れた。
そして口を最初に開いたのは―――
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