七日間のキセキ。
□転入!
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「葉月さんも同じクラスになったんだね」
「……あぁ。
(ったく、リボーンのヤツ、俺をツナと同じクラスにしてやるって言ってたけど…。まさか本当に、そんな事が出来るとはな)」
「?どうかしたの、葉月さん?」
「――いや、何でもない。
それよりツナ。昨日も思ったんだが、その『葉月さん』っての止めないか?」
固苦しいのは嫌なんだ、と俺は言った。
「そうだよね……、俺も『ツナ』って呼んでもらってるワケだし…」
んー、と考えるツナ。
俺の事は何て呼んでも良い、と言っても、ツナは頭を悩ませ続ける。
そのうち机に突っ伏して、頭を抱え始めてしまった。
――何か可愛い、と思うのは俺だけだろうか。
*+*+*+*+*
朝のSH(Short Home room の略)が終わった。
すると、待ってましたと言わんばかりに俺の周りに出来る人だかり。
「何処から来たの?」とか「今は何処に住んでるの?」とか、ありきたりな転校生への質問。
「何処から来たか」に対して、「異世界から」なんて答えられないし、
「何処に住んでるか」には、「ツナの家」って答えても良いものなのかどうか怪しいし…
って事で、俺は答えられる質問が少なかった。
「ヒミツ」「それも秘密」なんて使いすぎて、変な人だという印象を与えてしまったかも知れない。
あと、「カッコいいね!!」なんて事も言われたけど、正直な所、そんなに嬉しくなかったから「あ〜、うん、ありがと」って感じでスルーした。
……質問に「ヒミツ」「ありがと」って応える度にキャー!!って聴こえたのは、きっと気のせいなのだろう。うん。
1限目が始まるチャイムが鳴って皆が席に戻ると、まだ茶色い頭が机に伏していたもんだから、少し笑ってしまった。
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