七日間のキセキ。
□転入!
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「え〜、では、今日からこの2年A組の仲間になる人を紹介します」
『転校生』という言葉は、どんな時も、生徒達の好奇心を煽る。
――この2年A組も常識に違わず、ザワザワと騒ぎ始めた。
「じゃ、入ってきなさい」
担任が廊下に向かって手招きした。
(…転校生か。男にしろ女にしろ、10代目に手出しはさせねェがな)
一人、担任が手招きした方向に鋭い視線を向け、そんな事を思っていた。
「失礼します」
ハキハキした声で言い、男子が教室へと入って来た。
「――俺は葉月 羚。
これから2-Aになります。これからよろしく」
辺りから、黄色い悲鳴が上がる。
(一部、男子からのような感じもするが、気のせいだろう)
「葉月君は、沢田の後ろの席だよ。
沢田、ちょっと手を挙げてくれ」
「は、はい」
ツナが担任から言われた通り手を挙げると、羚は少し微笑んでその場所へと向かった。
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