七日間のキセキ。

□別世界
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「此処が私の家よ。さぁ、遠慮せずにあがって」


奈々さんに促されるまま、俺は家へと入った。


「本当に…良いんですよね…?」

「何言ってるの。私と貴方の仲でしょう?」


――そんな仲になった覚えはまだ無いのだが。



「「「お帰りママ〜ン!!」」」


5歳位の子が2人と、10歳手前位に見える男の子1人が家の中から出て来た。


「ただいま、皆」

優しそうな笑みを浮かべて、奈々さんは3人を抱きしめた。



そして前からもう2人。


「ママン、お帰りだぞ」

「お帰り、母さん」

スーツを着た赤ん坊と、俺と同い年位の男子だった。


「全く、買い物から帰った位で皆大げさ過ぎるんだよ…」

「良いじゃねーか。まだ子供だしな」

…君の方が子供じゃないのか?




それより


ビシッと指をさされた。


お前は誰だ?

「え、えっと…俺は…」


いきなり質問されて戸惑ってしまったが、


「あ、紹介がまだだったわね。
この子は葉月 羚君よ。
家が無いらしくて、今日から泊めてあげる事になったの」

奈々さんがフォローを入れてくれた。

「そう言う事なら歓迎しないとな。
俺はリボーンだ。よろしくな、羚」

赤ん坊に、手を差し出された。

「よろしく、リボーン」

俺も手を握り返す。


「オレっち ランボだもんね!!」
「×※○▽■!!」
「僕はフウ太。こっちはイーピンだよ」

奈々さんに抱きついていた3人とも挨拶を交わす。


「ほら、オメーも名乗れ」

ゴスッと蹴られ、茶色いボサボサ頭の男子が俺の前まで飛ばされてきた。


痛っっ!!
何すんだよ、リボーン!!

オメーがさっさと名乗れば良いだけだ

ヒィ!!?

何処からか取り出してきた拳銃を、リボーンは彼に向けた。


「分かった!分かったから!!
――えっと、俺は沢田 綱吉。ツナって呼んでね!!」


ニコッと、大空のように全てを包み込むような笑顔で彼は言った。


「――よろしく、……ツナ――///」




少し、頬が熱かった。





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