short.

□夜の雨音。
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夜。
窓越しに聞く、柔らかな雨の音。
時々外の道を車が通って立てる水音以外、他の音など何もしない、優しい時間。

部屋に置かれた寝台の上で、穏やかに息をする存在。
そのベッドの端に腰掛けると、スプリングがギシリと音を立てた。

カーテンの隙間から漏れる街灯の光に照らし出される肌は、酷く煽情的で。
滑らかなその頬に、指を滑らせる様に触れると。


「ん…、リボー…ン?」


眠りが浅かったのか、ゆるゆると持ち上げられる瞼。


「……悪りーな。起こしちまったか?」

「…んーん、」


触れている手に擦り寄る様に小さく首を振って彼女は答えた。


「リボーンが居る、なら…一緒に居たい、から良いよ、」

「…そうか」


ふにゃり、と歪んだ口許を見届けて、頬にあった手を頭の後ろへと滑らせる。
オレは自分の上体を倒して彼女の首を少し浮かせると、そのまま柔らかな部分を重ね合わせた。





end.
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