霞の過去編
□標的12_奇襲
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その日は、起きた時から、いつもと違う事が起こるような気がしていた…。
そしてまさか“それ”が本当に起こるなんて、思ってもみなかったのに…。
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2月2×日の朝。
その日も、私は学校があるにも関わらず、無断欠席をしようとしていた。
(あれからもう1週間か…)
顔も合わせておらず、誰にも連絡を入れていない現状に少々胸が痛むが、私の中の第六感が、それ以上に重要なことがあると告げている。
おもむろに雲霍を手に取ると、ずしりと重い感覚が腕に伝わった。
しばらく眺めた後、雲霍を近くの棚に立て掛けて、出掛ける準備を始めた。
数分後、私は緑を基調とした服を着て玄関に佇んでいた。
これは、戦闘用の服だ。
とは言っても、軽さと収納だけを重視したものなので、防御力は大した物ではないのだが。
左腰には雲霍、胸ポケットには霖霞靄露の入った試験管を。
そして滅多に使うことのない霓霙を背に担いでいた。
「さぁ、部下はボスをを守らなきゃね…」
私は玄関の扉に手を掛けて、自分に言い聞かせるように言った。
身に纏うのは制服ではなく、手に持つのは勉強道具入ったカバンでもないけれど……
今日も行く気はなかった、学校へと、歩き出した。
これから戦場となるはずの―――
並中へと……
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