七日間のキセキ。
□警鐘
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(―――雨になるなんて、聞いてない)
土砂降りの雨を目の前に、そんな言い訳が通用する訳も無く。
俺は絶賛、雨宿り中だ。
何故か、
―――1人で。
その理由は、1時間程前にさかのぼる。
*+*+*+*+*
1時間前、下校道中にて。
俺は、ツナ、獄寺、山本との4人で帰路についていた。
「――でさ、ツナはいつも俺と補習組なんだぜ」
「や、や、山本!?」
「てめっ、十代目とお前を一緒にすんじゃねーよ!!」
まだまだ関わりの浅い俺に、3人はそれぞれ今までの学校での話などをしてくれていた。
「十代目はな、こんな俺の命も救ってくれた、心の広いお方なんだ!」
「え?命救ってもらったって……?」
「そりゃもちろん文字通り、俺が手から滑り落としたダイナm「ちょっと獄寺君!!」
――時々、ツナが獄寺や山本の口を抑えたりする時もあったけれど。
そんな時、だった。
「ちゃおっス」
声がして、その元に視線を向ける。
「―――リボーン、どうかしたのか?」
そこに居たのは、家に居るはずのその人、リボーンだった。
「リボーンさん、また何かあったんスか?」
顔をしかめる獄寺。
――つか、"また"って何だ。
「いや、今回は羚に用があったから来ただけだぞ」
「………俺?」
「あぁ。ママンが今日はカレーにするって言っててな。でも玉葱が切れてたらしいんだ。だから羚にお使い頼もうと思ってな」
財布と他にも買う物のリストだ、とか言って、リボーンは財布とメモ紙を渡してきた。
「買い物なら、俺行kゴフッ」
ツナが代わってくれると言おうとして、何故かリボーンが飛び蹴りを喰らわせた。
「な、何すんだよ!?」
「さっき九代目から連絡があってな。お前達には話があるんだ」
リボーンはぐるりとツナ、獄寺、山本を見回すと、最後は俺に
「―――すまねーが、羚はお使い頼んだぞ」
何で、って聞いても答えは返って来ない気がして、俺は黙って頷いた。
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