七日間のキセキ。

□友達
1ページ/2ページ




羚が転入して来てから、初めての昼休み。


「葉月君!一緒にお昼食べよ!?」

先からの休み時間と変わらず、俺は女子に囲まれていた。

「ん〜、どうしよっかなぁ…」

チラとツナの方を見ると、彼は少し苦笑していた。

だから、

「―――ゴメン。

ツナ!!
一緒に昼ご飯、食べよ!?


ツナを巻き添えにする。

「えぇっ」と目を見開く彼の手を引き、中庭へと移動する。


目を見開いていたのは、彼だけではなかったが。

――そんなにも、俺がツナを指名したのは可笑しかっただろうか?
または、俺とツナが知り合いという事に驚いたのだろうか…?


そんな事を考えていたから、
「オイ、待てッ!」と後ろから掛けられた声も、自分達を追い掛けて来る2つの足音も、
聞こえなかったんだろう。




.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ