七日間のキセキ。
□友達
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羚が転入して来てから、初めての昼休み。
「葉月君!一緒にお昼食べよ!?」
先からの休み時間と変わらず、俺は女子に囲まれていた。
「ん〜、どうしよっかなぁ…」
チラとツナの方を見ると、彼は少し苦笑していた。
だから、
「―――ゴメン。
ツナ!!
一緒に昼ご飯、食べよ!?」
ツナを巻き添えにする。
「えぇっ」と目を見開く彼の手を引き、中庭へと移動する。
目を見開いていたのは、彼だけではなかったが。
――そんなにも、俺がツナを指名したのは可笑しかっただろうか?
または、俺とツナが知り合いという事に驚いたのだろうか…?
そんな事を考えていたから、
「オイ、待てッ!」と後ろから掛けられた声も、自分達を追い掛けて来る2つの足音も、
聞こえなかったんだろう。
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