七日間のキセキ。

□思うのは、君の事。
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「―――ハァハァ、ハァ、
――っ、リボーン!何処だよ!!


「こっちだぞ、ツナ」


それほど遠く無い位置。

声がしたその方へ、急いで向かう。










「ハァ、ハァハァ…」

「来たか、ツナ」


リボーンが座る、その目前。

其処には死んだ様に眠る羚君の姿があった。


「――っ、羚君は大丈夫なのか!?」


顔面蒼白。

彼女はまさしくそんな感じで。

本当に死んでしまったのでは無いか、と不安感が募る。


「落ち着け。羚は死んでない。出血と元から血が少ない所為で、貧血になっただけだ」

「――…そっか、」


聞いて、やっと安心する事が出来た俺は、小さな息をついた。









「なぁ、リボーン、」

「何だ?」


俺は1つだけ、リボーンに聞きたい事があった。

それは、


「―――羚君が"女子"だって…本当?」

「……………本人から聞いてやれ」

「……分かった、」


その解答は、真実を言っているのとほぼ同意だけれど。

敢えてはっきりした答えは求めない。




「…ツナ。お前、何でそう思ったんだ?」

「………………」


今度はリボーンからの質問。

でも、答えたくない質問。


「ツナ、」

「――――今回の敵のボス、に言われたんだ」


だって「言われるまで気付かなかった」なんて、やっぱり悔しくて。

それに、性別を間違えていたなんて、いくら俺がバカだからといっても本人に申し訳が立たない。

その気持ちを汲み取ってくれたのか、


「、そうか…」


リボーンもそれ以上、何も聞いてこようとはしなかった。



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