エデン(Eden)

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「ムーンシューティング。」

キィインッ…と月の魔法が発動される。
数秒後その魔法弾が放たれた。
しかしその魔法は二人に直撃せず地面に落下。


その音には当然セリナもアイナも反応していた。


一番驚いたのはアイナだ。
ナイフを自分に向けらている時
冷静に判断できない状況下にあったから。




「!!まさか、インッ…!!」



「ねぇ、セリナ?」

森の中から一人の女性が出てくる。
片手には杖、そして腰には剣
頭にはミニシルクハット





「はっ、はい!!!」

チャキッとセリナはナイフをしまう。
突然あの強がっていたセリナが敬語になるのだ。

セリナはその恐ろしさは理解していた。
一方アイナはセリナがナイフをしまった今
逃げるチャンスは今しかない…と心の中で思うのは当然のことだ。





「誰からの命令だったの。」



「それは…ギュアとビュアから…。」



「人を殺す、って言う命令はなしでしょ?」



「もっ、申し訳御座いません!!」

セリナは深く頭を下げる。
シルクハットを付けた女性はやって来た森を振り返る。




「いいよ、それより帰ろう。
他の誰かが近づいてきてる。」



「はっ、はい!!」

キィンッツとセリナはテレポート魔法を発動し
シルクハットの女性と共に消えた。




アイナはその状況を確認し
「皆大丈夫!?」


そう、周りには大勢の兵士が倒れていたのだ
セリナが言っていた通り息はしている。

…みねうちだったのか。
しかし当たり所が悪かったら本当死んでいたかもしれない、という状況であった。



ガサガサッと森の音から音がする。





「!?」
アイナはその突然の音に驚くが
瞬時に安心した顔になる。




「大丈夫ですか!?」



「いたぞ!!アイナ王女だ!!」




そこにやって来たのはラィア達だった。
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