エデン(Eden)

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キィンッ、キィンッ!!!

「グォオオッ!!!!」


「うあああああ!!!
くるなぁああッ!!!」


剣の音。
魔物の声。
兵士の叫び声。

その叫び声と同時に兵士は倒れる。
それも多くの人数が。

その中には一人の女性が。
片手にはライフル―スナイパーライフルだ。
そしてもう片方の手には小さな黄色い欠片

そう、ラィア達が探している「祭壇の宝石の欠片」だ。




「アイナ様っ。
その手の中にあるものを早くあの女へ」



「…なんで…こんなことに。…」




「あはははッ!!!
大丈夫よ!!
兵士は魔物の攻撃によって弱ってるだけよ!!

だだし…とっととその黄の宝石を渡しなさい。
本当こいつら消すわよ。」



パタンと黒い女性は魔導書を閉じる。
あの緑の国で魔物の魔法を発動した
ヴァリブセリナだ。

彼女一人で怪物を召喚し
この灰の国を攻めたのだ。





「そこにいる魔導士!!
この宝石が黄の国の物であるというならば
私は絶対にあなたにこの欠片は渡さないよ!!」



「アイナ様!!
しかしこのままでは兵士達が!!!」

アイナ―
そうライフルを持っている女性は
灰の国、機械の国ニュートロンの王女
7代目王女アイナ・グラーシャであった。




「そう、そうだけど…
もしこの宝石が黄の国の物であれば
あの書物の事が本当なら

絶対に黒の国に悪用されちゃうよ…!!」



「ふぅん…
どうも私たちの行動が素早いから
他の国も随分警戒してるようだし

なんで黄の国の宝石が破壊されたことまでどこまで情報が回ってるのかしら。」

とセリナはパラパラッと
魔導書の中間のページを開いた。

巨大な魔方陣が描かれているページ。




「デンテ・ディ・レオーネ。」
カッ!!と突然の光



「くっ!!なんで光魔法!?」



「アイナ様!!!!」



「さあ渡しなさい。
黄の国の宝石を!!!」

そうセリナは緑の国の時にリトにやられためくらまし魔法、光魔法を利用してアイナの前に突然現れた。


チャキッ…


「嫌!!!
絶対に渡さないッ!!」

アイナはリボルバーの銃を取り出し
セリナに向けた。

当然本物の銃
しかし弾はラバー弾。
殺傷力はゼロ



「リボルバー…
へぇっあの子みたいだわっ!!」


セリナは殺気に気付いたのか
ワープ魔法でアイナから離れる。




「後ろに下げればこっちのものだよ!!」
ガチャッとアイナはスナイパーライフルをセリナに向けた。


「へぇ、こっちも魔法しか使えないから
相性は同じかしらねぇ。」
キィンッとセリナは魔物を召喚した。
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