エデン(Eden)

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「…。」




「…。」





カツンと城の中に響く靴の音。


気まずい。
数分前、私たちは緑の国城内部に入らせてもらおうと交渉をしたが、

さすが、法律が少し厳しい国。
簡単には城内部に入らせてくれない。
ミリア王女の青の国の名でも。
そして黄の国の祭壇の欠片をここ緑の国に送ってしまった、紅亜王女の輸出者でも入らせてくれなかった。


私がどうにか最後の交渉に行こうとした、がその時


門番の人に私がこの国の「マカ」という神に間違えられて、どうやら私達は歓迎の身に



その理由で城に入ることができた
そして私はこの緑の国の親衛隊長のジョーカーという人にフィオーレ王女というこの国の王女様に合わせてくれるため、彼女が案内してくれいる。



あまり嘘をついていられない。
私はマカと言う神ではなくて
本来は黄の国の王女であるということを。






しかし今現在
ジョーカーという人に案内されているが長い沈黙、少し気まずい。







「ねぇ、マカ様。」




「はっ、はい!!」


突然の声に私は驚く。






「あっ、そのごめんなさい。
マカ様はお付き合いしやすい方と聞いていたので、…お目覚めしたばかりですからお疲れですよね。」





「いっ、いえいえ!!
大丈夫です。ここまでくるのに少し疲れただけです…」




ああ、なんで作り話なんてしてしまったのか。








「なら、よかったです。
あの、マカ様。」





「はい?」





「あの、フィオーレ王女に力を与えてくれないでしょうか?」





「へ…?
フィオーレ王女は戦えないのでしょうか?」




「っ、申し訳ございません。
フィオーレ王女は優しく、戦いを好まないのです、だから王女は戦わない、いえ

戦えないと言った方が正しいのでしょうね。」



このパターンは初めてだ。
リュウガ君も実の所戦えない。
だが、私の執事になると決めた時からは剣を取った。
まあ、まだ剣の扱いには慣れてないが。



しかしこの国の王女様。
フィオーレ王女と言う方は戦いを好まない。
実の所私もあまり戦いを好まない。
だって私の目の前で一つの命が亡くなってしまうのだから。


きっとその王女様も同じことを思っているだろう。






「だからフィオーレ王女の兵士達はそのことを心配して法律を厳しくしたり入国調査をマカ様と同じような髪にしようと。」




「そうですか…。」





「ごめんなさい。
マカ様の力を私の勝手な願い事で使う気はございません。」




「いえいえ、お気になさらないでください。」




「よかったです。
さて、つきました。この扉の向こうにフィオーレ王女がいらっしゃいます。」
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