エデン(Eden)

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「くっそ!!
なんでこんなことになったんだよ!!」




「それはあなた、リュウガ様のせいですよ。」




「勝手に俺のせいにするんじゃねえ!!」




「で、ラィア、あんな二人ほっといて
この状況どうするの?

こんな黒の国の奴らに囲まれて、」




「くっ…」





私たちは青の国の王女様、ミリア王女。
そしてその執事、リト君を旅の仲間にすることができた。

昨夜は青の国に出る前の小さな村の家で泊まらせてもらった。リュウガ君が「野宿でもいいんじゃないか?」と言ったらミリア王女は「野宿は嫌よ!!」と否定。

まあ、私とリト君はどちらでもよかったのだが。





そんなことより、今の状況だ。
黒の国の者に囲まれた。
それも大人数で。







「さあ、どうする!?
今ここで金を出したら赤の国への道へ通してやるぜ?」




「黒の国も悪い奴ね。
金なんてないわ。

だから通しなさい。
嫌なら無理やりでも通るわ、赤の国へ行くために。」


とミリア王女が武器の扇を出す。
そして扇をバサッと広げる。







その顔は真剣そのものであった。


私はミリア王女に問いかけた。



「ミリア王女…?」




「ラィア、覚えておきなさい。
こういう状況になったら無理やりでも通してもらうのよ。

まして、急いでるならば人を殺してまででも。」




「はあ…」


ミリア王女の目は本気であった。
別に急いではない、そして道は他にもある…少々遠回りとなるが。

他の道でいいじゃないか、とミリア王女に聞くと、「獣道なんて嫌よ!!」と。




そして後ろの方では
リュウガ君とリト君の口喧嘩中。
…この旅大丈夫かな?





とミリア王女は猛ダッシュで
道を邪魔する者達に突撃した。








「それっ!!!」


ビュォオオオッ!!
とミリア王女の扇によって風が吹く。

その風は私達は耐えることができたが、
黒の国の道を邪魔する者の中には木に叩き付けらて気を失う者も中にはいた。







「ラィア!!
鎖魔法で奴らを捕まえて、縛りなさいよ!!」




「わっ、私そんな人に意地悪とかしなくないですよ!!
まして私の鎖縛るものじゃないですよ!!」




「どっちでもいいから早く加勢しないさい!!
そこの男子二人もどうにかしなさいよ!!!」




「承知いたしました。」




「チッ…」



とリュウガ君は慣れない手つきで背中にあるレイピアを取り出し、

リト君は、魔道書のページを開きだした。

私も杖を取り出し、
鎖魔法を発動させる。




ビュンッ!!
と私の鎖はまっすぐと飛んだ。
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