エデン(Eden)

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チュン、チュンと小鳥たちの声
私は少し長い髪をとかす。


机の上には一つの青い扇




コンッとドアのノック音

「ミリア王女、」
扉の向こうから執事の声









「何」



「お食事ができました。
御用が済みましたらいつでもどうぞ。」



「わかったわ。」








「それと、ミリア王女」



「何よ。」







「本日、黄の国の新王女様がこちらに来るという情報が来ているのですが…」


黄の国―
あのヴァルダの国だった。
この間黒の国に倒されたらしい。

とりあえず黒の国を倒すには一つの国でぶつかっていってもただの自滅だ。

それをあの黄の国の亡くなった王女はやったのだ。




そして新王女が今日こちらにくるらしい。

―そう私の執事と婚約する方










「同盟でも結びたいのかしら?」



「兵士数が減ったらしいのですから
分けてほしい、とでもくるのでしょうかねえ?」



「別にいいわ。
とりあえず青の国には通してあげて。」



「わかりました。」





カツン、カツンと靴の音が遠ざかっていく
私はガチャリと甲冑を身につけた


どんな国がきたって
執事の婚約者やら






全て断るわ
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