エデン(Eden)
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私とリュウガは城内に入った
コツンと静かな城内に靴の音が響く
昨日までいた兵士達
そして副隊長、元王女のヴァルダはもう帰ってこない。
奥の部屋からじいのリキニースが出てきた
「おかえりなさいませ、ラィアお嬢様。
そしてリュウガ様
…いや失礼
ラィア王女、そして執事のリュウガ殿」
廊下にはたくさんの黄の国の旗が掛けられている。
そう、これは黄の戴冠式の様子なのだ。
「よく知ってたね。リキニース
私が姫の戴冠式をしようと。」
「ええ、既に戴冠式の準備は完了済みです。
ラィア王女、御着替えくださいませ
また、クラウンにはめ込む「祭壇の宝石」は只今護衛兵が取りに行っております」
クラウン―そして「祭壇の宝石」
黄の国の旗に書かれているこの国でのシンボルの宝石だ
その宝石の魔力はとんでもなく
神秘の守り魔法を使用していないとその宝石に触ることができない―
そして戴冠式では王女がクラウンをおさめる
その時にクラウンにその「祭壇の宝石」をはめ込むのだ。
「黄の国民達がエントランスでお待ちです。
急遽、黄の国の国民達が衛兵の変わりをしてくださる様子です。
―リュウガ殿、近くでラィア王女をお支え下さい。」
「わかりました。
ラィア様、お手を」
「うん…」