エデン(Eden)

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ハァッ!!ハァッ…
と息の音

ラィア―
ラィア―!!


昨日の夜
ラィアの母、ヴァルダ姫の兵士達が兵士達に小舟を持たせどこかに向かっていくのを見た。
そう小舟をもっていく所は―


あそこしかない



少し海を越えて
黒と白をさっぱり分けるあの国
黒と白の国があるのだ―

いまだ白の国の権力は不明だが
黒の国は大きな破壊につながる恐ろしい力を持っている



もしやヴァルダ姫は黒の国から宣戦布告でもされたのではないかと







ゴーンとラィアの家…いや城の鐘を鳴らす
響き渡る鐘の音





―いつもならここで兵士達が槍を持って立っているのに…真面目にラィアの母様は黒の国に―!!







「…おや、どちら様かと思えばリュウガ様ではありませんか」


ギィイイッと扉が開くそして出てきたのは
ラィアの元家庭教師、そして仮として今はラィアの執事、リキニースさんだ。







「ラッ、ラィアは!!」



「おやおや、大慌てのご様子ですねえ。」



「リキニースさん。
俺ヴァルダ王女が黒に向かっていくのを見ました。兵士達が小舟を持って」



「おっと、そのお話はわたくしではなく
ラィアお嬢様に」



コツンとローファーの音










「では、ラィアお嬢様
お気を付けて行ってらっしゃいませ

…何かありましたらすぐ学園の方にご連絡いたしますね。」



「うん。行ってくるね
リュウガ君行こ?
…お話があるんだ。」



「ああ…」





俺はリキニースさんに軽くお辞儀をして学校へ向かっていった。
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