ダンボール戦機

□告白
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授業中、私の頭の中は告白という文字がいっぱいで習ったことは全く頭に入っていなかった。


それは家に帰っても同じでなにをするにも集中できなかった。


『もう……ミカちゃんのせいだ…』


髪を乾かすのも面倒くさくて濡れたままベッドにダイブする。


告白――


したら楽になれるかな。こんなに悩むこともなくなるのかな。山野くんは一体どんな反応するだろう?やっぱり困るかな……


彼の困った顔が目に浮かぶ。あの人はとても優しいから振るにしても私を少しでも傷つけないような言葉を考えるだろう。


『できるわけない。告白なんて……』


呟いた言葉は誰にも聴かれることもなく消えていった。







――――――――― ――――――
―――



あれから数日。



発表会の日から山野くんたちは学校へ来なくなった。


彼らのいない教室はなんだか活気がなくなってしまったような感じがして、私も学校がつまらなくてしょうがなかった。


「名無し。」


『なに?ミカちゃん』


移動教室のとき、後ろからミカちゃんの声が聞こえ、後ろを振り返る。


『?どうした「話があるの」


こっち来て、とミカちゃんは私の手をひいて他の人とは逆のほうへ歩いていく。

いつもと漂わせる雰囲気が違うミカちゃんに私はなにを言うことも出来ずにただ手を引かれてついていった。


連れていかれたのは昇降口。靴箱の前でミカちゃんが止まる。


「名無し。よく聞いてね」


ミカちゃんの真剣な瞳にゴクリと唾を呑んだ。


次の言葉を聞いた瞬間、私の思考は止まった。









「バンが、いなくなるよ」










いなくなるってどういうこと…?


私は働かない頭でなんとか聞き返した。


「ごめん。少し大げさに言ったかも。昨日バンから電話があって…アミとカズを助けに遠くへ行くんだって。いつこっちに戻ってくるのかわからない…」


余計分からなくなった。アミちゃんと青島くんに何かあったのか。


そんな私を見て分かっていないことがバレたのか、ミカちゃんは丁寧に説明してくれた。


「…いいの?次いつ会えるか、わからないんだよ?」


『わたし……』


「――後悔するよ」


後悔。


そうだ、きっと私は後悔する。

だから―――


『…言わなきゃ。私、言う。山野くんに告白する。自分の気持ち伝えたい』


もう迷いはなかった。


ミカちゃんは嬉しそうに頷き、私に爆弾発言をする。


「バン、今日出発だよ」


『今日!?』


「しかもいまから行かないと間に合わない」


『…もっと早くに言ってよぉぉ!』


私は急いで靴を履き替える


「場所は空港。バンによろしく言っといて。…頑張れ」


『授業、なんとか言い訳しといてっ』


言葉と共に駆け出す。今は一分一秒無駄にできない。
目指すは空港だ。











「……あたしに感謝しなよね、二人共」


名無しが走り去ったあと、ミカは一人呟いた。







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