ダンボール戦機

□告白
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私の好きな人、山野バン


いつから彼のことが好きなのか覚えていない。気づいたら目が追うようになっていた。


彼はいつも友達のアミちゃんと青島くんといる。正直彼のとなりにいることができるアミちゃんが羨ましいと思う。


私も山野くんと関わりが持てたらな……


『はあ……』


「なにため息ついてるの」


机に頭を突っ伏してため息をついていると頭上から声がかかる。


頭を上げるのが面倒くさくて顔を小さく前に向ける。
すると前の席に座ろうとしている親友のミカちゃんの姿が目に入った。


『なんだ、ミカちゃんか〜』


「どうせまたバンのこと見てたんでしょ。それで隣で親しげに話すアミに軽く嫉妬してしまいため息をついていた。こんなところかね」


う、と言葉につまる。彼女には適わない。


『…当たりでーす……』


やっぱりアミちゃんって山野くんのこと好きなのかな?
そうだったら私にかなうはずがない。だって私は山野くんと挨拶を交わす程度の関係だもの。


考えれば考えるほど悪い方向へ向かっていく。


ダメだな、私……



本日二回目となるため息をついて山野くんたちの方を盗み見る。



バチッ


あれ?


今一瞬山野くんと視線が合った……気がする。


私があまりに想いすぎたための錯覚かもしれない。現に彼はアミちゃんたちと楽しそうに話している。


きっと錯覚だな。うん、錯覚だ。


「…名無しさ〜ん?」


『錯覚だったんだよね?』


「は?」


『今、山野くんと目があった気がしたんだけど錯覚だよね!?うわぁ、私どれだけ重傷なんだぁ……』


「…名無しさ、告白したら?」


告白


その言葉に私の頭の中は一瞬真っ白になる。でもすぐ意味を理解して今度は顔が真っ赤になった。


『こここ告白なんて、できるわけ…ないでしょ!?』


「まあ、時間はあるわけだし、ゆっくりと考えればいいんじゃない」


そう言ってミカちゃんは自分の席に戻っていく。そしてそれと同時にチャイムがなった。






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