ダンボール戦機

□このまま、ずっと
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イノベーターとの戦いから数ヶ月―――



季節は夏になりました。


名無し「……あっつ〜……」


私は死にそうになっています…


気温は30度軽く超えている。


名無し「お母さん、エアコン〜」


「なに言ってんの!節約よ節約!今の時代は節約なのよ!!」


言ってるお母さんも汗だくじゃないですか…


見栄張ってないでエアコンつけてくれればいいのに……


反論するのも体力を使うと考え、私は諦めてソファに突っ伏した



――ピリリリリッ





不意に鳴り響くCCM。私は重々しくそれを手に取り、耳にあてがった。


名無し「もしもし〜?」


『あ、名無し?俺だけど』


名無し「バン!?」


電話はバンからで私は慌てて座りなおした。


電話だから相手には見えてないんだけどね?


なんかこう……まさかの好きな人からの電話で身体が勝手に動いちゃったんだよね!


後ろでお母さんがニヤニヤしてる。


私は少し恥ずかしくなってお母さんを静かに追い払った。


『名無し?』


名無し「あ、うん!ごめんね!!何か用でもあった?」


私とバンは幼なじみだ。家もそんなに遠くはない。でも夏休みに入ってから会うことはなくなってしまった。会いたい、声が聞きたいとは思っていたが、付き合っているわけではないのでとてもじゃないが電話ができなかった。だからこの電話は凄い嬉しい。


『今、アミの家にいるんだ。よかったら名無しも来ない?花火やろうって話になってて…』


花火!?すごい楽しそう!


名無し「行く!!」


二つ返事で言葉を返す私。バンは『じゃあ、待ってるから』と言って電話を切った。


お母さんに花火のことを言って家をでた。


バンに会える。それだけで顔がほころぶ。花火ももちろん楽しみだけど、今はバンに会えるっていう喜びのほうが遥かに上回っている。バンは鈍感だから私のこの気持ちに全く気がついてないんだろうけどね


















「お邪魔しま〜す!」


「いらっしゃい」


アミのお母さんに連れられてアミの部屋へ。


入ると三人が楽しそうに話し合っていた。なんだろう?バンの顔がほのかに赤い気が……
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