I Love You!


□六話
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「山野バン、キミにはがっかりしたよ。この程度の相手に苦戦するとは…」


 デクーを操作していた少年―風間キリトの言葉にバンとレイナは訝しげに表情を歪める。


 レイナはバンの前へ出て、真正面からキリトと対峙した。


 レイナ「助けてもらっといてなんだけど、これ以上仲間の悪口いわないでもらえる?」


 そしてそして鋭い目を向ける。


 レイナ「そのデクー、―――壊すよ?」


 後ろでヒロのレイナさん?!と焦った声が聞こえた。しかし、当の本人はフッと小さく笑うだけだ。


 キリト「まあいい。次に会ったとき、君を倒す。」


 そう言い残し、キリトは地下通路へと消えていった。


 三人はすぐにそちらに駆け寄った。


 バン「風間キリト…」


 ヒロ「不思議な人でしたね。」


 それにしても…、とヒロはレイナに目を向ける。


 ヒロ「さっきのレイナさんの発言にはビックリしましたよ!」


 レイナ「だって、許せなかったんだもん。」


 人のことを馬鹿にしたような言い方。
 しかも、それが自分の好きな人だったからなおさら…


 レイナ「確かに、LBXの操作は並外れだったけど」


 でもあの言い方は…、ぶつぶつと呟いているレイナの頭をバンは優しく撫でた。そして、微笑んで


 バン「ありがとう、レイナ。」


 と言った。


 ……その顔は反則です。


 レイナは赤くなったであろう顔を隠すためにバンに笑いかけた。


 その後、宇崎とコブラがやってきて宇崎の「シーカーを復活させる」という言葉にレイナとバンはお互いに顔を合わせ、納得したように宇崎に頷いた。
















 タクヤ「そうだリナ、ユウキとスタッフを数人つれて来てくれ、よろしく頼む。」


 ピッと電話を切った宇崎にヒロは嬉しそうに話しかける。


 ヒロ「秘密基地が復活ですか!わくわくしますね!!」


 タクヤ「だが、ここのシステムを完全に復旧させるには時間がかかりそうだ。」





 少し離れたところでは、レイナが電話をかけてるバンを心配そうに見つめる。


 レイナ「どう?バン」


 バン「だめだ。でない。」


 


バンは携帯を見ながら父さん…、と呟いた。


その様子に気づいたコブラはこちらに歩みながら言った。






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