無双短編集

□永久
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血の交じり合う丘の上。

俺はひとり、立っていた。






「早く…平和が訪れれば…。……っ!?!?」





そう呟いた途端目の前に見えたのは自らの飛沫。

腹に衝撃を感じた。
手でそれに触れると、生暖かな液体。





「貴様が死ねば…死という平和が訪れるだろう…?」






俺を貫いたのは、『無奏』。

自ら身体を滴る液体を見ながら、俺は彼を見やった。







「俺に…死、など…」










俺はそのまま血の草原に倒れた。











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