■お兄様は最古の王

□【その6】イベント周回は時間との闘い
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※子ギルの大人ギル使い分け
弓ギル=成長した僕
術ギル=大人の僕
・・・・・・・・・


「あー、忙しい忙しい!!
マシュー!王様見なかった?
えっ、どの王様かって?
またまたー、術ギル様!賢王様だよー!
うちの攻撃系宝具持ちのキャスターで一番強いの賢王様だから探して―!!
もう誰でもいいから見つけたら至急管制室に連れてきて―!!」






遠くの方でマスターの慌ただしい声が聞こえる。

「何だかここ最近、いつも以上にマスターが忙しそうですね。
あと、サーヴァントの皆様も慌ただしいですわ。
新しい方々も増えたようですし。」

「あぁ、今イベント期間中なんですよ。
今回はミッション形式での攻略で期間内に効率良く回収する為に、周回も大変みたいですね。」

食堂でまったりお茶をしているアイラと子ギル。
アイラにとっては初めてのイベント期間。
子ギルにとっては何度も経験しているイベント期間。

「これは豆知識みたいなものですが、うちのマスターは守るよりも突っ込んで力で押し切るタイプなので基本の編成は攻撃タイプのサーヴァントばかり組み込むのが多いです。
流石に高難易度になると回復や守り特化のサーヴァントも連れて行きますが。。。
困ったときの殿役はいつもヘラクレスですね。

ちなにみ、マスターの現状ですが、ミッション全クリア、アイテム交換も数に限りがあるものは交換終了。
最後の高難易度も終えて今は追加の周回中ですね。
そろそろサーヴァントの皆も一部を除き落ち着いて来ると思います。」

「イベント、ですか?
お兄様はここでゆっくりしていても良いのですか?」

「今回アーチャーは主に成長した僕が行ってるので大丈夫です。
あぁでも、何回か控えで出撃はしてましたけどね。
それに、こうしてアイラに説明するのも僕の大事な仕事ですよ。
マスターも本音ではアイラを連れて行きたかったでしょうねー。」

「まぁ、そうなのですか?」

「アイラの宝具、スキルからして高難易度でも充分に活躍出来ると考えられます。
ただし、今回はまだ来たばかりで育成も途中と言うことで見送ったのでしょう。
うちはジャンヌ、玉藻の前がいますからね。何とかなってます。」

「では、成長した暁には今回の分も含めて沢山活躍しないといけませんね。
頑張ります!」

「アイラよ、今から張り切りすぎては後々バテるぞ?」

「全くだ、もっと大らかに構えておればよい。」

「術のお兄様、弓のお兄様まで!」

子ギルの解説を聞き、次は自分も!と可愛らしく意気込んでいるとどこからともなく残りの兄2人が現れた。

「おや?周回はいいんですか?
特に大人の僕の方はさっきマスターが探していましたよ?」

「我の出番は終いだ。
全く、何度も乖離剣を使わせおって。
仕事終わりにアイラを見に来たまでよ。」

「若い我はまだ良いではないか。
我はイベントが終わるまでの残り数日ずっと編成入りよ。
激務の前にアイラの顔を見て癒されに来て何が悪い。
雑種め、金のカエル取れるだけ取るとほざきおって。。。
あの気の抜けたようなぐだぐだした生物はもう見飽きたわ!」

アイラ絡みになるとすぐ乖離剣抜こうとするくせに、こういう時は文句を言う英雄王。
だがそれも今回のイベントでの出番が終わりこうして可愛い妹の顔を見にやってきたのだ。
賢王の方は、、、金カエル大量発生するアサシンクエストエンドレス周回ですね。
QP交換ですね!!

「弓のお兄様、お疲れ様でした。
術のお兄様はまだまだお忙しいのですね。
そういえば、先ほどマスターが術のお兄様を見つけたら至急管制室に連れてきてほしいと叫んでましたわ。

急ぎ参りましょう、術のお兄様!
私がお兄様にとって癒しとなるのであれば、、、せめて短いながらも管制室までの道中はこうしてお供させて頂きます。
お許し頂けますか?」

「良い、許すぞアイラ」

マスターは至急連れてくるように叫んでいたのだ、あまりここで悠長に話していてはマスターに申し訳ない。
アイラは術ギルの手を握り、管制室に行くよう促し道中手を繋ぐ事への許可を求めた。
いつもの凛とした佇まいで許可を出す術ギルだが、ぶっちゃけ内心はデレデレである。

「ありがとうございます。
幼きお兄様、少し席を外しますね。
術のお兄様を送りましたら、また戻ります。
弓のお兄様、宜しければこの後一緒にお茶の時間を如何でしょうか?」

「ふむ、良いぞ、宝物庫から至高の菓子を出してやろう。」

「ありがとうございます。
では、私が戻るまで幼きお兄様と暫しお待ちくださいね!
行きましょう、術のお兄様」

「ああ。ではな、我たちよ」




【その6】イベント周回は時間との闘い


アイラ達が去った後。

(成長した僕、大人の僕を見て今羨ましいと思ったでしょ?)

(我にそれを言うのか?幼き我よ。
その言葉、そのまま返すぞ?
我たちか来るまでアイラを独り占めしおって)

(この後は貴方も一緒ですからね。
独り占めの時間もこれで終わりです。
まぁ、可愛いアイラがいるので良しとします。)

(はっ、、、減らず口を)



〜〜〜管制室〜〜〜

(マスター、術のお兄様をお連れしました!)

(アイラちゃん!ありがとー!!
もう、王様なかなか見つからなくて探すの大変だったんですよ!)

(結局、見つけたのは貴様ではないがな。
アイラに心からの感謝を捧げるがいい!!)

(もぅ、お兄様ってば!
元はお兄様が隠れていたのが行けなかったのですよ。)

頬をぷくっと膨らませて「ダメですよ!」
と、注意するアイラ。

(でも、会いに来て下さったのはとても嬉しかったです。
ありがとうございます。
では、いってらっしゃいませ。
お兄様)

(あぁ、行ってくる)

名残惜しそうに手を放すが、終始ご機嫌な賢王ギルガメッシュ。
アイラの頭をポンポンと撫でて周回へと旅立つのであった。
その後の周回もそれはそれは上機嫌に『王の号砲』大盤振る舞いっだったそうな。

以下、サーヴァント達が去った後の管制室職員。
(王様デレデレだったな。)
(手繋いでたしな。いいなー。)
(召喚時から思ってたんだけど、アイラって、あれ天然か?
素であんな可愛い言動してるのか?)
(あざとさが無くて逆に見ていて和むな)

そしてマスター立香だが、それからというものギルガメッシュシリーズを探す時はまずアイラを先に探すようにしたようだ。
立香曰く、「だって大体アイラのところに行けば、既にいるか後からやって来るかでアイラにお願いしておけば連れてきてくれる。(しかも機嫌が良い状態で!!)」だそうだ。



皆様イベントお疲れ様です!
さて、次はどんなお話になるでしょう…?

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