■もしも妹がいたら?シリーズ

□■【ブラッド妹】妹の通り名
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もしも妹だったら〜ブラッド編〜



「ごめんね、アリス。
ちょっとだけそこの路地に隠れててくれないかな?」

「えぇ、そうさせてもらうわね」


清々しい昼の時間帯、ミントとアリスは休憩時間を合わせてショッピングを楽しんでいた。

が、、、
うん、どこかの刺客に囲まれてしまいました。

とりあえずミントはアリスに非難を呼びかけ、グロテスクな物は御免なのでアリスをとりあえずお言葉に甘えて非難した。




「なに暢気な事言ってるんだ!
てめぇ、一人でこの人数相手に出来ると思ってんのか?」

「もう、せっかくアリスとショッピングに来てたのに邪魔しないでよね!
これからティータイムを楽しんでから帰る予定だったのに!
どこの組織の回し者か、きっちり吐いてもらうから!
ついでにコレくらいの人数どうってことないからね!」


”どうってことないって、、、ミント、ざっと20人以上はいるんだけど!?”
路地に隠れているアリスは聞こえてくる話し声に一人ツッコミを入れていた←


「言うじゃねぇか!
てめぇら帽子屋のせいでウチがどんなに大変な目にあったか!!
”ブラッディークイーン”まずはテメェから始末してやる!」

「あ〜、大変って最近兄さんが交渉してたところか。。。
逆恨みもいいところね!
私とアリスとの時間を邪魔した罪、その命で償いなさい!」


言うや否や、ミントはネックレスに手を添えて愛用の鎌を元の大きさに戻した。

「お前ら、相手は一人だ!
行くぞ!」

刺客のリーダー格と思しき男が声を上げると一斉に銃声が鳴り出した。

「当たらなければ只の鉛の塊よ。
大人しく私に首を切らせて?」

ミントも目つきが冷たいものへと変わり、銃弾を避け、弾きながら切りかかる。

「ぐぁっ」

「あ”ぁっ!」

「ちっ!
撃て!もっと撃ちまく、、、うぁぁっ!」

「うるさい。黙れ。」

淡々と、敵の首を的確に切り落としていくミント。
いつもの幼さの残る表情とはどこえやら、今はただ氷のような目で相手を切っていく。

「もういいや、アリスを待たせちゃう。」

そう呟くと持っていた大鎌が光を放ち、一瞬で銃へと姿を変える。
真っ黒い銃に姿を変えた武器を持ちミントはどんどん撃ち殺している。





・・・・・







「お待たせ、アリス。」

「ミント、、、無事で良かったわ。
でも、、、その血。。。」


時間帯が変わらないうちに騒動は収まった。
まぁ、言わずもがなミントが圧勝。

ミントはアリスが隠れている路地に行き、笑顔で話しかける。
アリスもミントの笑顔に安心したが。。。
そこにいたのは全身血だらけのミントだった。

「あぁ、自分のじゃないから大丈夫だよ!
でも、この格好じゃお茶は出来そうにないかな。。。
・・・ごめんね、アリス。」

「いいのよ!
ミントが無事ならいつでもお茶は出来るもの。
さぁ、早く屋敷に戻ってお風呂に入らないと!」

「そうだね!
お茶はまた今度しよう!」

そういうとアリスとミントが屋敷へと足を向けた。






・・・・・

屋敷へ戻る途中。。。


「そう言えばミント」

「ん?なぁに?」

「さっきあの人たち”ブラッディークイーン”とか言ってたけど。。。」

「あぁ〜、あれね。
ディーやダムにもあるように、私にも通り名があるんだよね。
・・・勝手に付けられたんだけど;」

屋敷への帰り道、アリスは思い切ってミントに尋ねてみた。
双子の門番達にもあるのだ、ミントに通り名があってもおかしくは無いが、、、
それにしても・・・

「”血塗れの女王”って事だよね?
門番なのに女王?」

「うん、ほら私って基本的に相手の首を刎ねて殺すでしょ?
で、ハートの城の女王も”首を刎ねよ”が口癖でしょ?」

「あぁ、なるほど。。。
何となく察したわ。」

「さすがアリス!
なんかみんな私の戦い方を見るとハートの女王を連想するみたいでね。
ハートの女王を連想させ、且つ戦った後の私は相手の返り血で血まみれ。
だから”ブラッディークイーン=血濡れの女王”」

アリスは納得した、確かにビバルディを連想してしまう人の気持ちは分からなくもない。
こんなところで姉妹なんだなぁ、と思ったが、それは今ここでは言ってはいけない事だ。
秘密の薔薇園の中でのみ許されている事なのでアリスは心の中でのみ呟いた。

「あと、さっき私を迎えに来たとき銃を持っていたわよね?」

「あぁ、最後は鎌から銃に変えてたからね。」

「えっ、ミントもディーやダムみたいに武器を変化出来るの?」

「うん、普段はつまんないからあまり使わないんだけど、、、アリスを待たせちゃってたからね。
こっちの方があまり動かずに狙えるから早いんだよ!」

そうだったのか、、、
武器を仕舞うところは一瞬目を離している隙に終わらせてしまっていたので元のネックレスに戻るところを見ていなかったのだ。



「今度はちゃんと美味しい喫茶店に案内するからね!」

「えぇ、楽しみにしているわ。ミント」






”ブラッディークイーン=血濡れの女王”
それがミント・デュプレの通り名。




































入浴後ブラッドの部屋にて、、、


(兄さん)

(どうした、ミント。
アリスと出かけてたんじゃないのか?)

(この前兄さんが交渉してた組織の刺客に襲われて最後のティータイムが出来なかったの。)

(なるほど、戦って血濡れになったから早々に帰って風呂に入ってきたと言うことか。。。
にしても、、、ティータイムが出来なかったとは可哀想に。。。
実にけしからん奴らだ。。。)

(そうなの、兄さんも偶に行くあの喫茶店の美味しい紅茶。
行くたびに新しいフレーバーを飲ませてくれるから楽しみにしてたのに。。。)

(あそこか、、、確かにあそこは良い店だ。。。)

(ねぇ、ティータイムを邪魔するようなあいつらに前回の交渉の条件じゃ甘すぎると思わない?)

(そうだなぁ、、、ティータイムの良さを分からない奴らなど生かしておく価値もない)

(でしょ?
ねぇ、あの組織、、、もう交渉なんて面倒なやり方するほどの価値も無いと思うの。)

(あぁ、、、私もいい加減飽き飽きしてきたところだ。。。
そうだな、次の夜の時間帯にでもエリオットと門番たちも連れてみんなで今回の件のあいさつをしに行こうじゃないか。)

(うん!楽しみにしてるね!
兄さん)



黒い笑みを浮かべながら兄妹は和やかに話を進めていた。
勿論、その後その組織は...





End...

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