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□お勉強会
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「こーゆー時って何着ればいいの!?」

母「名前が私服着るなんて久しぶりね。
どうせなら髪も可愛くー…」

「しませんからね」

母「なんだー残念。」

「ジャージでいいかなぁ?」

母「そんなのダメよ!!人の家に
上がり込むのにジャージだなんて。
何か失礼よ。お母さん、許せないわ」

「あーはいはい。じゃぁ何着たらいい?」

母「んーとねぇ…」


それから15分ぐらい
お母さんの着せ替え人形に
なってしまった。

「なんか、気合入ってるって
思われそうで嫌なんですけど…」

母「可愛いわよ〜!もしかしたら
名前に惚れてくれる子も
いるかもしれないわね!
今度は三橋くんの家じゃなくて
うちに連れてきなさいね」

「どうせ『きゃー息子がいっぱい
できたみたい』とか騒ぐんでしょ?」

母「そんなことしないわよ…多分。
お母さんまだいずみんしか
見たことないもの…」

「いずみん言ったらいずみん
怒るんだからねー」

母「いいじゃない!可愛いし。」

「じゃぁ行って来るね」

母「ちゃんと勉強しなさいよー?
英語!誰かに教えてもらわないと
テストやばいわよ?」

「わかってるってー!!」


こんな過保護なお母さんだけど
前は大変だった。
お父さんと離婚して、
お兄ちゃんは海外留学するって
出て行って…
だからあたしが側にいなきゃ
寂しいんだよね、きっと。

今度みんな家に招待しよっ!
お母さんに紹介しよっ♪

栄口「おーい、名前!
どこ行ってんのー?三橋ん家
こっちだよ!」

「あ、え、まじで?三橋から貰った
地図こっちになってるけど…」

栄口「向き逆だね…俺がいて
よかったって思ってよね(笑)
迷子になるところだったじゃん?」

「なんか栄口が上から来るの
珍しいねww」

栄口「え?上からだった?
無意識だったww」
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