すきなのは…
□トリック・オア・トリート
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「トリックオア・トリート」
「かわいいね、ウルキオラ」
そう言って藍染はウルキオラにお菓子を渡す。
「はぁ……」
オレは大きなため息をついた。
ため息くらいつかねぇとやってけねぇ…。
なぜなら、さっきからこのやりとりを
何回も見せられているからだ。
藍染がお菓子一杯持ってるから、
言えばいくらでも貰えるらしく、
ウルキオラはこれでもか、と言うくらい
お菓子を貰っている。
そのせいで、
さっきからオレは相手してもらえず、何となくイライラ。
藍染が開くハロウィンパーティーで、
かわいらしい魔女の格好をしたウルキオラを
独り占めしようと思ってたのに、
『トリックオア・トリート』
『あ、あれ…オレ、お菓子持ってねぇ。
宮に置いて来ちまった』
『…。イタズラする気にもならん』
なんて言われて、瞬殺された。
あー…何でお菓子忘れたんだよ…、オレのバカ。