すきなのは…
□Brother
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オレはグリムジョー。
オレは珍しく部活がオフになった土曜に家でくつろいでいた。
オレには(クソうぜぇ)兄貴が2人いて、そいつらから離れるために、
中学生になって1人暮らしをしてる。
だからこのマンションにはオレ1人。
自由ってほんといいよな♪
−ピーンポーン−
不意に玄関のチャイムが鳴って、
めんどくせぇとか思いながら出ると、オレよりも小さな男の子。
私服だからわかんねぇけど、
身長からして小6くらいか。
やけに色白だな…とか思ってると、
「あの…グリムジョーさんですか?」
「そうだけど…何だよ?」
そう答えつつ、そいつをよく観察する。
片手に地図、もう片方の手にはキャリーバックを持ってる。
嫌な予感……
「あの、新しい弟になっt……」
全部聞き終わる前にドアを閉めてやった。
なんだよ…あの変なやつ。
「あの、グリムジョーさん!」
ドアを叩く音と共にオレを呼ぶ声がする。
うるせぇな……
半分ドアを開けると、
白いやつが大きな目を輝かせて見て来た。
その目力に負けて、オレはこいつを玄関まで入れてやった。
まぁ…害は無さそうだしな……
「話だけ、聞いてやる」
「本当ですか?
ありがとうございます!
オレはウルキオラです。
オレ、孤児院に住んでたんですけど、数日前に、グリムジョーさんのお父さんの
藍染さんに養子にしてもらったんです」
「で、何でお前がここにいるんだよ?
あのクソおやじと兄貴達と暮らせばいいだろ?」
「それが…その……、お兄さん2人と仲良くできなくて…。
それで藍染さんがグリムジョーさんのとこに行きなさいって…」
「いやだ。ガキのお守りなんかしてられっかよ」
聞いただけ無駄だったな…。
オレはウルキオラの首根っこを掴むと、外へ投げ出して、玄関から離れた。
「まっ…待ってください!」
あー…うぜぇ……。
ま、しばらく放っとけばどっか行くだろ。
オレはリビングのソファに寝転がると、
つい、うたた寝してしまった。