BOOK 〜初めての恋〜 2

□Lay Down
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1学期終業式 明日から夏休み


「…グゥ〜…ムニャムニャ……」


〜♪〜♪


優子のケータイが鳴る。


「…う〜ん……
…にゃんにゃんの着信音だー…
……………って、今何時っ!?」


優子は飛び起きてケータイを開いた。
陽菜からの着信履歴が残っていた。


「うわっ、やべっ、寝坊したっ。」


陽菜に電話をする。
陽菜はすぐに電話に出た。


「にゃんにゃんっ、ごめん!
今起きちゃった…っ。」


「おはよ。
遅いから何かあったのかと思った。
じゃあ先に行ってるね。」


「うん…ごめんね。
気を付けてね。
学校着いたらちゃんと連絡して。」


「分かった。
でも優ちゃん心配すぎー。
今日終業式なんだから早くおいでよ。」


「うん、ダッシュで行くっ。」


電話を切り優子はすぐに用意を始めた。






陽菜は一人で学校に向かった。


久しぶりに一人で学校行くなぁ。
優ちゃんと行くのが当たり前になってるもんな。


そんなことを考えていると陽菜の横を車が駆け抜けていく。


うわっ、危ないなー。
ここってこんなに車通ってたっけ…?
あっ、そうか…いつも優ちゃんが車道側歩いてくれてるからだ…
あぁー…優ちゃん…っ。


陽菜の胸はキューっと締め付けられた。


優ちゃんのこと考えただけで顔が熱くなってきた…
ぽわーってしてきたー…
あたしホント優ちゃんが大好きだな


陽菜は学校に着き下駄箱で優子に電話をする。


「学校着いたよ。
優ちゃんも気を付けてね。」


「そか、良かった。
俺も適当に向かうね。」


陽菜は電話を切り教室に向かった。


「陽菜、おはよ。
一人めずらしいね。」


「おはよう、ともちん。
優ちゃん寝坊だって。」


「うわぁ、終業式に寝坊ってバカだね。
優子らしいっちゃらしいけど。」


「ね。
荷物置いて体育館行こう。」


教室に鞄を置いて体育館に向かった。


終業式も終わり教室に戻り秋元の話を聞く。


するとガラッと勢いよく教室のドアが開かれ優子が入ってきた。


陽菜の席に一直線にやってきた。


「にゃんにゃんっ、ごめんねっ!
おはよっ。
あれ、にゃんにゃん今日ちょっと」


「優ちゃん、後ろ。」


陽菜は優子の後ろを指差した。


「へ?なに?」


振り向くと同時に秋元のげんこつが優子の頭におちてきた。


「うげっ、いってーなー。
何すんだよー。」


「それはこっちの台詞だ。
終業式に遅刻とはいい度胸だな。
しかも来て早々イチャイチャか。」


「いや、だって」


「はいはい、言い訳はいいから早く席着け。」


優子はぶつぶつ言いながら席に着いた。


秋元の話を聞き1学期最後のHRが終了した。


優子は陽菜の席に行った。
陽菜のおでこに手を当てる。


「―っ//
優ちゃんっ…、なに?//」


「にゃんにゃん、しんどいんじゃない?
顔が赤いよ。
ちょっと熱あるかも。」


「えっ?
今日朝ちょっとぽわーってするなって思ったけど…。」


でも優ちゃんの事考えてたからだと思ってた…
熱だったのかな。
そう言われてみたらちょっとしんどいかも…


「ほら、やっぱり。
にゃんにゃんの顔見ていつもとちょっとだけ違うかったからさ。
それ言う前に先生に怒られたけど。」


「…そうなんだ。」


わぁ、すぐ気付いてくれたの嬉しいな。
余計に顔熱くなってきた…


「また顔赤くなってきたよっ。
早く帰ろっ。」


優ちゃんのせいだよー…
優ちゃんがそんなこと言うから余計に体温上がっちゃうんだよ。


「お父さんかお母さんに連絡して車で迎えに来てもらう?」


「ううん、大丈夫だよ。
歩いて帰れるよ。」


「分かった。
しんどかったら言ってね。」


優子と陽菜は帰る用意を始めた。


「みんな夏休み遊ぼうな。
いつでも連絡して。
んじゃあ俺たち帰るから。
バイバーイ。」


二人はクラスメイトに挨拶をし教室を出た。






友「優子と陽菜いいねー。
何か二人って一生懸命で可愛いよね。」


た「うん。
にゃんにゃん大事にされてんな。」


友「そりゃ、モテるよ。
あたしもあんな風に想われたいって女の子なら思うよね。」


た「俺も大事にすんのになー。」


友「たかみなもモテるでしょ。」


た「モテねーよ。
だから彼女いないんじゃん。」


友「理想高いんじゃないのー。
どんな子がタイプなの?」


た「女の子っぽい子。」


友「じゃあいっぱいいるじゃん。
顔は?」


た「超絶美人。」


友「ハハッ、面食いだなー。
それはしばらく彼女出来なそうだね。」


た「うるせー。
よしっ、久しぶりにカラオケ行くべ。」


友「のった。
たかみなの奢りね。」


ともちんとたかみなは声が枯れるまで歌いまくったとかそうじゃないとか。
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