BOOK 〜初めての恋〜 2
□BUT
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「おいっ、優子と佐江。
起きろよー。」
「…う〜ん、あと5分だけ…」
「優子今日も怒られるぞ。
佐江も早く起きろー。」
「…うん。
起きるから大声出すな…」
たかみなはハァとため息をつき佐江の布団をガバッとめくった。
「うわっ、ビックリしたっ。
何で智がいんのっ?!」
「あぁー…昨日連れ出した。
内緒な。
智起きろ、送るよ。」
「…おいっ、佐江だけずりぃーぞっ。
俺だってにゃんにゃんと寝たかったよ〜…グズッ。」
「ハハッ、残念でした。
まぁいいじゃん、昨日先ホテル帰ってヤってたんだし。」
「はっ、おまっ、何言ってんの//
ヤってねーしっ//」
「優子は分かりやすいね〜。」
「うっうるせー。
お前こそ俺たちが寝てる横でヤってたんじゃねーのっ?」
「ヤってませーん。
なぁ、智。」
「うん。
ホントにエッチしてないよーだ。」
「…ぶーっ。
何だよ〜。
いいよ、智送ったときにゃんにゃんこっち連れてきて。」
「はいはい。」
佐江は適当に返事をし智を送りに行った。
しばらくして佐江は帰ってきた。
「にゃんにゃんはー?」
「やだ、行かない。
以上です。」
「…ぎゃお、冷たい。
いいもんいいもん。」
ご飯も食べホテルを出た。
大型バスに乗り込む。
「にゃんにゃんおはよ。
今日で修学旅行終わりだね。」
優子と陽菜は隣同士に座った。
「おはよ。
うん、早かったね。」
「今日で終わりって寂しいなぁ。
こんなに長い間一緒にいれたのって初めてだから…嬉しかった…//」
「うん…あたしも。」
「…ねぇにゃんにゃん。
手繋ご…?」
「…やだ。
隣の人に見られるよ。」
「大丈夫だよー。
…だめ?」
陽菜は優子の手に自分の手を重ねた。
「ヘヘッ。」
しばらくバスに揺られ難波に着いた。
みんなで吉本新喜劇をみた。
優「あぁー、面白かったなぁ。」
た「だなぁ。
笑ったわぁ。」
優「何でやねーん。
どないやねーん。ギャハハハ」
友「優子うるさいよ。
恥ずかしいから黙って。」
優「なんでそんなん言うん。
いややわぁ。」
友「・・・・・。」
優「…ごめんなさい。」
優子たちは時間までの間お土産などを買いもう一度大型バスに乗り込み新大阪駅に向かった。
「ねぇ、にゃんにゃん。
明日暇?」
「暇だよ。」
「っしゃ!
遊ぼ遊ぼっ。」
「うん。」
「俺んち来る?」
「あぁー…うん、そうだね。」
「…なんかにゃんにゃん朝から変。
いつもと違う…。」
「えっ、普通だよ…っ。」
「…そう。
ならいいけど。」
新大阪に着くまで二人は言葉を交わさなかった。
新大阪に着き新幹線に乗る。
優子は窓際の席に座りボーッと外を眺めていた。
「おいっ、優子。
何でそんなテンション低いん?」
「おぉ、たかみな。
別に何もねぇよ。
外キレイだなぁって見てた。」
「…ふーん。
まぁたまには優子が静かなのもいいかもな、ハハッ」
たかみなは優子の頭をポンと叩き違う席に移動した。
優子はたかみなの不器用な優しさが素直に嬉しかった。
優子は陽菜の席に行った。
「智、にゃんにゃんと喋りたいから席変わって。」
「えぇー、せっかくガールズトークしてたのにぃ。
仕方ないなぁ。」
「サンキュ。」
智は席を離れた。
しばらくの間沈黙が続いた。
「…にゃんにゃん。
どーした?
なんか悩んでる?」
「…何にもないよー。」
「…俺には言えない?」
「だからなんもないってば!
あっ…ごめんなさい…。」
「あっそ。
もういいよ。
明日遊ぶの嫌なら嫌って言ってね。」
「嫌じゃない…っ。
優ちゃん、ごめんなさい…っ。」
「何に謝ってるか分からない。
だから何とも言えないよ。」
「・・・・・。」
「…席戻るわ。
迷惑かけてごめんね。」
「優ちゃん…っ。」
東京駅に着きみんなで地元に帰った。