短編
□涙の訳は、
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トントン、
トントン、、
ドンドン!!!
「何やねん!!煩いわっ」
『っ、ひっく、ぁ、あす、かぁー!!』
「み、みみみみみみみーちゃん!?」
ドアを開けたら、号泣するみーちゃんに出会ったみたいや。
みたい、ちゅうか・・・・出会ってるんやけどな!
『あ、、ぁす・・・かぁ、ぅ、っく』
俺を見るなり益々その大きな目に涙を浮かべたみーちゃんは、可愛い腕を一生懸命俺に向かって伸ばした。
こ、これはアレなんか?アレなんやな!!
「み、みーちゃん・・・」
ドキドキとする心臓を落ち着けながらみーちゃんを抱き上げると、その小さな腕で一生懸命俺にしがみついた。
「と、取り敢えず部屋入ろな。今同室者おらんねん」
できるだけ優しい声で話し掛けると、みーちゃんは俺の肩に顔を埋めたまま小さく頷いた。
ガチャ、
部屋に入った俺は、みーちゃんの頭を撫でながら自室のドアを開けた。
「みーちゃん、みーちゃんー」
ベッドに緩く腰掛けた俺は、少しずつ落ち着いてきたみーちゃんに声をかけた。
『・・・・・・・』
みーちゃんは沈黙したまま、いやいやと首を横に振った。
こんなみーちゃん初めて見たわぁ・・・
いつも俺に甘えてくれたらええんやけどなぁー
俺に必死にしがみつくみーちゃんは、それはもう可愛かった。
まぁ、いつもは皐月ちゃん(むー)がおるしなぁ
・・・・・・・ん??皐月ちゃん??
いつもは俺が手ぇ出せん程に目、光らせてるんやけど、、
ふ、とした疑問をみーちゃんに問いかけた。
「みーちゃん・・・今日皐月ちゃんどないしたん??」