弐.
□今と未来の違い(第三部)
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※『今と未来の違い:第二部/P38』の続きと思って下さい
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風呂上がり、タオルが無い事に気付いた俺は裸で横たわる二人を余所に濡れた身体でリビングを歩き回る。そしてお目当てのタオルを手に脱衣所へ戻ると、
「はッ・・・何でィ」
僅かに芯を持った己の性器を見て自嘲する。
白濁に塗れた野郎の身体は少し華奢で。細長い手足を力無さげに床に放り投げ、上気した顔で荒い呼吸を繰り返す。
別にその姿の欲情した訳では無い。
そう、あの姿を目の前に思い出すのは『俺の』土方さんで。俺よりも逞しい身体を組み敷しき弄ぶ優越感。あぁ、癖になる。
「はぁ・・・」
溜め息を溢しながらタオルで顔を押さえて。そしてゆっくり目を瞑れば野郎とのセックスが鮮明に蘇る。ゾクリと背中に何かが走っては疼く身体。野郎が欲しくて堪らない。
しかし、
「いいなぁ、早く帰りてぇ」
ポツリ呟くも、先程野郎と一緒に全裸で横たわる未来の自分を思い出すと、
「・・・萎えた」
俺の性器は徐々に芯を失っていった。