参
□妄想
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「休憩しに来やした」
デスクワークに勤しむ中、突然やって来ては机の上に煎餅の放り投げる。よっこらせ、奴は正面に座ると煎餅の袋を開け食べ始めた。
「・・・・・・」
まぁ、いい。俺も休憩しよう。そう思い、煙草を手に取る。
ボリボリ、ボリボリボリボリ、
「おい、下にカスが落ちてんぞ。畳が汚れる。後できちんと掃除しろ」
「何言ってんでィ。これは土方さんの分でさ。お裾分けしてやってんでィ。ほら、食えよ土方。畳に這いつくばって、舐めな」
「るせぇぇェ!んなもん誰が食うか!とっとと掃除しやがれ!」
見慣れた光景。昼も夜も、奴が俺の部屋で寛いでいるのは自然な光景になっている。
ふと考えた。
ここに総悟以外の人間がいたら?
いや、恋仲とかじゃなくて。ただ単に俺の部屋で煎餅を食い、寛ぎに来る人間たち。
例えば近藤さん。