弐.
□今と未来の違い(第二部)
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野郎の顔色を伺うなんてまっぴら御免。そんな面倒臭い事なんてしてらんねぇ。
殺風景で生活感の無い部屋の中。酒を呑み、つまみを食いながら俺は率直に聞いた。
「で、こっちの俺とあんたの関係だけど。分からないってどういう事でィ」
すると野郎の動きがピタリと止まる。そしてコトリと酒缶を置くとゆっくりと口を開き始めた。
てっきり『お前にゃ関係無ぇ』と相変わらずの仏頂面で返されると思っていたのに。
どうやらこっちの野郎は少しだけ女々しくて、少しだけお喋りらしい。