弐.

□今と未来の違い(第二部)
1ページ/47ページ


野郎の顔色を伺うなんてまっぴら御免。そんな面倒臭い事なんてしてらんねぇ。

殺風景で生活感の無い部屋の中。酒を呑み、つまみを食いながら俺は率直に聞いた。



「で、こっちの俺とあんたの関係だけど。分からないってどういう事でィ」



すると野郎の動きがピタリと止まる。そしてコトリと酒缶を置くとゆっくりと口を開き始めた。

てっきり『お前にゃ関係無ぇ』と相変わらずの仏頂面で返されると思っていたのに。

どうやらこっちの野郎は少しだけ女々しくて、少しだけお喋りらしい。
 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ