弐
□寿命
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俺の質問に対して
不機嫌そうに野郎は
煙草に火をつける。
「てめぇが死にてぇなら、俺が殺ってやるよ。安心しろ、苦しまねぇよう一瞬で斬り殺してやらぁ」
「それじゃあ、だめでさ」
「何がだよ」
「もし、あんたが死んだら、俺生きていけやせん。だからそん時は死ぬの」
勝手に殺すんじゃねぇ、
野郎はそう言うと
続けて、
「俺が死んで、お前まで死んだら、近藤さんと真選組誰が護るんだよ」
と、言った。
「あ、そっか。あんたが死んだら、副長の座、俺に回ってきやすね」
「それは知らねぇ。近藤さんが決めることだ」
「十中八九、俺でさぁ。分かりやした、あんたが死んでも、俺死なねぇ」