□寿命
2ページ/6ページ



俺の質問に対して
不機嫌そうに野郎は
煙草に火をつける。



「てめぇが死にてぇなら、俺が殺ってやるよ。安心しろ、苦しまねぇよう一瞬で斬り殺してやらぁ」


「それじゃあ、だめでさ」


「何がだよ」






「もし、あんたが死んだら、俺生きていけやせん。だからそん時は死ぬの」



勝手に殺すんじゃねぇ、

野郎はそう言うと

続けて、

「俺が死んで、お前まで死んだら、近藤さんと真選組誰が護るんだよ」

と、言った。





「あ、そっか。あんたが死んだら、副長の座、俺に回ってきやすね」


「それは知らねぇ。近藤さんが決めることだ」


「十中八九、俺でさぁ。分かりやした、あんたが死んでも、俺死なねぇ」

 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ