□カリスマ
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「ねぇ、近藤さん」


「なんだ?」


「あんた、何であんまり怒んないの?」




炬燵で寛ぐ

近藤さん、

俺、

そして土方さん。




俺は前から不思議だった。

近藤さんがあまり怒らないことを。

野郎はいつもカリカリしてやがるのに。




性格の違いもあるんだろうが、何でこんなに野郎と違うんだろうか。





すると、近藤さんが口を開いた。



「総悟、俺たちの目的は何だ」


「んー・・・江戸を護ることですかィ?」


「そうだ、俺たち真選組はそれを第一に掲げて動いている。

でも、よく考えてみろ。江戸を護ることにゴールはねぇんだよ。

要は死ぬまで護り続ける、ってことだ。ゴールのねぇ目的に向かって走り続けることは容易じゃねぇ。気が遠くなる。

だったらあんまりカリカリせず、多少のことは目を瞑り、隊士たちの士気を上げるってのが俺の役目だ。

まぁ、でも俺だって怒る時は、怒るぞ。がははは」



俺は珍しく、近藤さんの長い話に耳を傾けていた。

そして、柄にもなく少し感心した。




「すげーや、近藤さん。どこぞの副長さんにも見習ってもらいたいもんだぜィ」


「うっせー、黙れ」
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