ZZZA
□M:I:P:
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【とある街】
鬼「な、な、ななな|||||」
木の葉に近いある街に、干柿鬼鮫の姿があった。鮫肌の先で男性を一人担ぎ、知らない家の塀に身を隠し、頭だけ出した。見ていたのは、指名手配犯の換金所。
鬼(ななな、何でここにアイツが!?|||||;;)
本当は換金したいのに、ある人物のせいで立ち往生。元から青い顔をさらに青くして、換金所前にいる人物に酷く怯えていた。
鬼(ナゼだナゼだナゼだ!?|||||;;)
それは、
鬼(ナゼ!!;;)
主妹「ゲンマさんは向こうをよろしくお願いしまぁ〜す」
ゲ「あいよー」
鬼(Σナゼ、あの女がここに!?||||||;;)
主妹「ん」
鬼(まずい!ι)
その名も木の葉の上忍さつきである。驚きのあまり鬼鮫は一瞬気配を漏らしてしまったため、さつきがこっちを向いた。鬼鮫はすぐ身を隠した。背中を塀にぴたっとくっ付けて、時が過ぎるのを待った。
鬼(くっ、まだこっちを見ている!ι)
主妹「・・・」
鬼(アイツ、私を探しているのか!?ι)
主妹「・・・」
鬼(見つかるわけにはいかない、見つかれば私はペットn)
主妹「気のせいかぁ〜」
鬼(ホッ・・ι)
誤魔化せた。鬼鮫は止めていた息を一吸いし、幸先良いと思った。
主妹「視線を感じたんだけどなぁ〜」
鬼(こちとら元霧の忍刀七人衆の一人・・ι)
主妹「猫か何かだったのかしらぁ〜」
鬼(そう簡単に小娘には見つからn)
主妹「すごい怯えた気配がしたんだけどぉ〜」
鬼(シックスセンス怖)
すぐに油断を止めた。そして再び、鬼鮫は塀からそっと顔半分を出した。さつきはまだいた。換金所の隣の甘味屋でお茶をすすっており、しばらく動く気はなさそうだ。
鬼(ただお茶をしてる・・・わけではないでしょうねι)
主妹「〜♪」
鬼(さっきの会話から推測するに、あの付近を探っているようですι)
おそらくさつきはプライベートではなく忍務中らしい。他の忍びもいたが、その辺りの連中なら心配するに至らないと鬼鮫はタカを括った。つまりは問題はさつきだけ。ペットにしようと狙っているさつきだけ。
鬼(さてどうするか・・ι)
鬼鮫の喉が鳴った。