ZZZA
□おアツいのがおスキ
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【廊下】
(ゴスッ)
ア「ん」
アスマは立ち止まった。待機所に向かっていたら、突如何かぶつけたような鈍い音がした。
ア「大丈夫か?ι」
主妹「大丈夫でぇ〜す」
するとさつきが顔を押さえて悶絶していた。資料室のドアを開けようとして、ぶつかったみたいだ。引くと押すを間違えた。最初はあまり痛くなかったのに、さつきはじわじわ痛みを感じてきた。
主妹「痛ぁ〜い;;」
ア「見せてみろよ。少し赤くなってんな」
アスマが覗き込むと、額が赤くなっていた。たんこぶにはなっていないし、かすり傷もない。しかしさつきの泣き言に、つい父性が刺激されて優しく接していた。
ア「考え事でもしてたか?」
主妹「ボ〜ッとしてましたぁ〜;;」
ア「珍しいな」
主妹「朝からず〜っとなんですよねぇ〜」
心なしかいつもよりさつきの話し方がゆったりしているようにも思う。ボゥッとしてるのは本当らしい。アスマも多少気になったが、少し疲れているだけだろうと深く考えなかった。さつきのほうがそんな自分に戸惑っていた。
主妹「さっき忍務の話し合いをしてた間もすっきりしなくてぇ〜」
ア「たまにはいいんじゃねぇーの」
主妹「きっちりかっきりしたいですよぉ〜」
ア「まぁ、気ィつけろや」
主妹(あ・・)
それは突然のことだった。アスマに頭をぽんぽんと軽く叩かれた矢先、立ち眩みがした。視界が歪み、全身の力が抜けるような感覚に襲われた。さつきは立っていられなかった。
主妹(ヤバい・・か・・も)
ア「おいっ!ι」
アスマが俊敏にさつきを支えた。そのまま意識を失った。
【医務室】
綱「38度7分」
綱手は体温計に表示された数字を読んだ。さつきはベッドにちょこんと座って、大人しく聞いていた。
綱「風邪だ、休め」
主妹「あ〜い//」
ゲ「はぁー、良かったι」
ア「おじさん、ハラハラしたぜι」
それを聞いて、アスマとゲンマは一気に身体の力が抜けた。綱手は“男は大袈裟だ”と言った。