ZZZA
□マイ・リップ
1ページ/5ページ
【演習場】
主「ちょっと聞いてよー!」
ガ「ぬ?」
森の中にある、とある演習場。ここはガイ班御用達の場所で、ちょうどガイは特訓していたところだった。
主「ナルトが私に変化してイタズラしたのよ!#」
ガ「イタズラだと」
そこに突如、せつなが怒鳴り込んできた。ガイは特訓を中断し、休憩することにした。水筒に口を付けた。するとナルトのイタズラは、イルカにラーメンを奢ってもらうためだったよう。ガイは笑ってしまい、水が飲めなくなった。
主「Σ笑い事じゃないわよ、私が現場を押さえなかったら危なかったんだから!!#」
ガイはすまんすまんと謝ったが、やはり可笑しかった。せつなからすると、自分がイルカに迫る姿に遭遇し、ショッキングだったようだ。ナルトのまずいという顔をし、状況を察したイルカが気まずそうにしていた。せつなは思い出すだけでムカつくし、恥ずかしかった。
主「もう少しで“私がイルカ先生にラーメンをねだった”という噂が流れるところだったわ#」
ガ「はは、微妙に嫌な噂だな!」
主「たくぅ、あんな忍術だけ上手くなって#」
ガ「イルカが気づかなかったなら、なかなか精巧な変化だったのだろう!」
主「カカシに注意するように言っといて・・あ」
ガイが分かったと返事する前に、せつなはハッとした。そういえばガイが変化の術を使っているのを見たことがない。
ガ「確かに見せたことがない」
主「出来るのよね?」
ガ「ああ、出来るぞ!」
たまに会話で話題が出てくるので、出来るものだと思っていた。でも今改めてて考えるとガイは体術がメインなので、もしかしたら苦手かもしれないと思ってしまった。それでせつなは少し気を遣いつつ尋ねてみた。要らぬ心配だった。考えてみればアカデミーで習う忍術なので、ガイは出来て当然である。
ガ「まぁ、変化しても演技が得意ではないんだかなι」
するとガイは困った顔で頭を掻いた。そういうことかと、せつなは納得した。とても想像し易かったため、吹き出してしまった。
ガ「男ならまだしも、女だとモロバレだぞ!」
主「そうなんだ、でも少し見てみたいな・・//」
せつなはそう呟くと、鞄から本を出した。今のやり取りでナルトへの怒りもだいぶ収まってきたため、ガイの特訓が終わるまで待つことにした。