ZZZA
□友達の法則
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【商店街】
ゲ「あのさー、デートしようって言ったんだけどι」
主「してるじゃない」
人通りの多い昼の商店街。そこに不満そうなゲンマと、彼を適当にあしらうせつながいた。
ゲ「してないよ。デートって言うのは男と女がウフンアハンな雰囲気になったり、ハァハァなことになったりするわけで・・・Σって、マジで重い!!ι」
主「さっきからハァハァ言ってるわよ」
ゲ「これは動悸と息切れっていう症状!ι」
主「更年期?」
ゲ「まだなってません!ι」
ゲンマが文句を言うのも当然だった。彼は身体が隠れるくらいのサイズの段ボールを2つ抱えていた。せつなに荷物持ちにされたのだが、これが見た目どおり重く、ちゃんと前も見えなかった。ゲンマはこれ見よがしに特大のため息を吐いた。
ゲ「せっかくガイの邪魔もねぇーのにι」
主「ガイはこのくらい楽勝よ」
ゲ「あんな熱血珍獣と一緒にしないでよι」
主「さつきだって軽々持つわ」
ゲ「あんな冷徹女王と一緒にしないでよ」
“オレはか弱いんだ”と自虐すると、段ボールが滑り落ちそうになったので、体勢を立て直した。せつなは可笑しかった。病院からアカデミーまで運んでいるが、場所が離れているため大変なのだ。それでも彼はせつなに1つも持たせようとしない。意外に紳士らしい。
主「ほら頑張って」
ゲ「絶対終わったらデートしてよ・・あ、カカシ」
そんなとき、知り合いを発見した。カカシはこちらに気づいておらず、鼻唄まじりで横切った。
主「休みかしら?」
ゲ「さあ。でもちょうどいい。おーい、カーカー・・」
カ「さつきはね、どーしてそんなにかわいいの♪」
ゲンマは当然手伝わせようとした。しかしカカシを呼んだ矢先、異様な空気を察し、足を止めた。
カ「そーれはオレのエンジェルだからなのー♪」
ゲ・主((うわ・・||||))
カカシはご機嫌で通り過ぎて行ったが、アホな歌がまだ聞こえた。ゲンマとせつなは立ち尽くした。
カ「かわいい、かわいい、オレのさつきー♪」
主「ねぇ、あの私の妹を辱しめている変態は幻覚かしら?」
ゲ「いや。オレにも見えるよ、スキップしてるイケメン」
夢なら良かったのに。2人の気持ちが一つになった瞬間だった。