ZZZA
□-虹-
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【隣街】
主「あーあ」
(ザーザー・・)
主「ひどい雨ね・・」
隣街で、ガイと待ち合わせをしていたせつな。そろそろ彼が来る頃なのに、バケツをひっくり返したようなどしゃ降りに見舞われた。
(ザーザー・・)
主(夕立かしら・・)
当分ここで雨宿りするしかない。せつなはどこかの店の軒下で、誰もいない街の通りをボーッと眺めていた。
するとしばらくして、
(ぱしゃ、ぱしゃ、ぱしゃ)
大「全く・・」
主「ん」
水が弾かれる音とともに、同様に誰かが避難しに来たよう。
大「ひどい雨だわ」
主「・・・」
何とそれは、大蛇丸。数ヶ月前、木の葉を襲撃した張本人だ。今も里が力を入れて捜索している彼がここにいた。
しかし、
大「すぐ止めばいいんだけど」
主「はい、どうぞ」
(すっ)
大「!」
主「私、あまり濡れなかったので使って下さい(ニコ)」
大「ふっ、悪いわね」
そんなこと知らないせつなは、笑顔で彼にハンカチを渡す。ピンクのタオル地のやつを。また大蛇丸も彼女のことを知らないため、お礼を言って受け取る。
(ふき、ふき)
大「お互い災難だったわね」
主「えぇ。でも彼のほうが心配で・・・//」
大「ああ、待ち合わせしてたのね」
(ふき、ふき)
主「そちらも?」
大「えぇ、知り合いと」
互いに当たり障りのない会話で間を持たす。たぶん雨はすぐ止む。その間だけの暇潰しになればいい。
主(あら?)
(ザーザーザーザー)
しかしそんなとき、せつなの視界に気になるものが目に入った。