ZZZ@

□おとこまえ☆救出
1ページ/10ページ





【牢屋】




ゲ「あーあ、ヒマだな」



カ「そうだね」



ア「仕方ねぇーだろ」






豆電球が1つあるだけの薄暗い部屋で、空気もひんやりしていた。アスマはため息を吐いた。






ア「捕まったんだから」



カ・ゲ「「だよね」」






カカシとゲンマは軽い口調で相づちを打った。彼らの態度とは裏腹に、部屋は殺風景。上も下も右も左も石を積み重ねられて造られており、3人でいるには狭く、縦横5メートルほどの正方形だった。そんな所にかれこれ2時間いる。ゲンマが項垂れた。






ゲ「はぁ、ドジったな。しりとりも飽きた。つーかカカシの“る攻め”がしんどい」



カ「“な攻め”もあるよ」



ゲ「いらんいらん。只でさえ物理的にも窮屈なのに、心も追い詰めるな」



ア「待機チームがすぐ救援に来てくれるだろ」






ドアは分厚く鉄製。鍵は厳重に掛けられていた。そして手械と足枷。にも関わらず、アスマは石壁にもたれ、リラックスした。カカシとゲンマも焦っていなかった。余裕のある態度。仲間が必ず助けに来ると信じており、安心感をもたらしていた。






カ「さつきとガイとライドウだしね」



ゲ「若干、不安がよぎるメンバーではあるんだが」



ア「それまで何か面白い話はねぇーのか?」



ゲ「へぇ、無口なお前が会話をしたいとは」



ア「タバコ吸えなくて、落ち着かねぇーんだよ。紛らわしたいんだ」



ゲ「なるほどね」



カ「ガンになるよ」



ア「そういう話はしなくていいι」






ゲンマはにししと笑った。アスマは何も入ってないポケットを無意味に探る。檻に入れられる前に空になった。しばらく空のままだと思うと寂しさを感じた。






ゲ「じゃあご要望どおり・・・そういえば今回“KO・NO・HA”にさつきが出なかったな」



ア「覚えてねぇーよ」



カ「忙しかったからね。紅も出てなかったじゃん」






カカシが足枷の鎖を弄りながら答えた。木の葉隠れの里では、毎月雑誌KO・NO・HAが発行されている。老若男女、忍びや一般人など関係なく楽しめるように、手を変え品を変え、特集が組まれていた。特に最近特集された内容が話題になっていた。里在住の女性で“彼女にしたい女性ランキング”の投票があったのだ。元々数年前から投票はあった。そこでせつな、紅、さつきがトップ3に選ばれたことで、一気に盛り上がったのだ。






ゲ「オレ、カカシはさつきを載せるの嫌がるって思ってたよ」



カ「何でだよ」






この盛り上がりにかこつけ、トップ10に選ばれた女性は、グラビア写真を撮られて雑誌を彩ることになった。それは現在、里の男性たちの目の保養となっていた。つまり彼女たちの恋人は複雑な気持ちになると思われた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ