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□その瞳でオレを見て@
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―――オレが彼女と出会ったのは波の国だった。
忘れもしない。霧隠れの抜け忍である“桃地再不斬”との最初の戦い。写輪眼の使いすぎで、オレは倒れ、少年の家で看病されていた。
主妹「大丈夫ですかぁ〜?」
カ「・・・・え、天使?」
主妹「へ」
ナ「先生、寝惚けてんのかよ」
目を覚まし、最初に見たのがさつきだった。あのときはナルトたちにかなり笑われた。彼女自身も驚いていたようだが、ナルトに釣られて笑い出した。オレは恥ずかしかった。でもしかたないじゃない。ほんとに天使に見えたんだよ。
主妹「お兄さんは面白い方ですねぇ〜」
カ「ごめん」
主妹「いいえ、悪者を追い返してくださったと聞きましたぁ〜。ゆっくり休んでくださ〜い」
カ(綺麗な子だな)
さつきはすぐ帰った。でも彼女の存在は印象に強く残った。長い茶髪はさらさらで、太陽の光に透けて、赤く燃えているように見えたんだ。それに他の住民と違って、瞳には恐怖や怯えが映っていなかった。オレ自身ですら、再不斬の強さに楽観的になれないのに、まるで彼女は再不斬など眼中にないようだった。起き抜けに、そんな眼差し向けられたら魅入ってしまうよ。それに初めてだったんだ。
―――あんなに優しく額を撫でられたのは。
主妹「木の葉に連れて行ってください」
カ「・・・何で?」
再不斬とハクとの戦いを終えて、そう言われたときは確かに警戒したよ。ただの若い女の子には思えなかったから。忍びでもない限り、普通の女の子は1人旅なんてしないし、無事でいられない。にも関わらず、忍びじゃないのに1ヶ月生き延びている。治安の悪い場所を上手く避けたとしても、相当運が良くないと。オレはかなりキミを怪しんだよ。でも断れなかった。
主妹「見つけないといけない人がいるんです」
カ「・・・」
彼女の目に強い決意を感じたんだ。口元は微笑んでいたけど、瞳の奥には怒りと気高さが見えた。多分断ってもついて来たと思う。だからオレは“いいよ”としか言えなかった。まあ、木の葉なら色んな情報が集まるって教えたのはオレだし。もちろん3代目火影にはすぐ紹介したよ。するとさつきは“他国から来た”“誰も知らない遠い国です”と説明したため、最初オレは大丈夫だろうかと心配した。さつきはオレにも同じ説明をした。なので、いちを3代目が警戒するかもと教えた。でも同じことを繰り返すとは肝が据わってる。しかも3代目も3代目だった。
三「構わん、住め」
主妹「やった〜」
カ「良いのですか」
三「お前の目を信じる」
主妹「おじいちゃん、ありがと〜」
三「でへへへ//」
カ(スケベじじい・・ι)
偉そうなことを言うが、さつきに抱き付かれてあっさりオッケーした。スケベじじいはチョロかった。相談役のホムラ様とコハル様には、オレの家に住むって条件を付けて納得させた。
カ「え、家に泊める!?ι」
三「カカシもそう言っとるし」
ホ「そう言うなら」
カ「言ってない!ι」
主妹「やった〜」
カ(若い男女を1つ屋根の下で一緒にするなよ・・・//ι)
とどのつまりテイのいい見張りだった。3代目の真意を察して、オレは首を縦に振るしかなかった。さつきが礼儀正しく頭を下げたので、とりあえず不埒な考えは抑え込んだ。その後、ナルトたちに話しに行った。3人とも喜んでくれる・・・と思ってたんだけど。なぜか白い目で見られたんだよね。
サス「大丈夫なのかよ・・カカシと住むのかι」
ナ「下心があるに決まってるってばよ」
サ「カカシ先生に何かされたら言ってくださいね!」
主妹「ははは、ありがと〜」
カ「おい・・・ι」
あそこはさつきに否定して欲しかった。“カカシさんはそんなことしないわ”とかさ。何だかんだで、現在オレとさつきは同居している。
主妹「カカシさぁ〜ん」
カ「んー?」
主妹「お風呂、次どうぞぉ〜」
カ「うん、ありがとー」
おかげで毎日。
カ(・・・むふっ、良い太もも//)
下心満載で日々過ごしている。触ったり、あんなことやこんなことができないのは残念だが、さつきはスタイルが良いので目の保養になった。
主妹「カカシさん?」
カ「ハッ、今入るよー!//ι」
まだ彼女のことは警戒してるよ。それでも何でまだ傍にいるのかって。多分どこかで信じてるんだと思う。だってさ、初めてだったんだよ。
―――あんなに強い瞳をした人は。
おしまい
あとがき→