夢の音

□第十一話
2ページ/11ページ


ここはどこだろう…。
ゆっくりと瞼を開く。

命「えっ…。」

私の目の前には本棚がズラッと並んでいた。
まるで図書館のようだ。

命「ここはいったい…。」

『ここは貴方の頭の中です。』

命「誰だ!!」

叫べば小さな光が目の前に集まり出した。

命「!」

光は女媧の時と同じように人の形になっていく。
その姿は…。

命「私…?!」

目の前にいるのは私だ。
どういうこと…?

『私は心の中にいる貴方です。』

命「心の私?」

『はい。そして、ここは貴方の心の中にある記憶の数々です。』

記憶…。
この本棚の中にある本全てがか!

『今は真っ白な本がたくさんありますが、貴方が思い出して行けばいくほど本の文字が浮かび上がったり、本が増えたりします。』

命「何それ…。私の記憶の容量に決まりはないの…。」


次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ